タレントのシェリーさん(36)が明かしたエピソードが視聴者の間で話題だ。
シェリーさんは「私、これをよく、『代理謙遜』って呼ぶんですけど」と明かしつつ、自身の男友達と飲み会をする際に発生しやすいシチュエーションを解説。男友達に連れてこられた彼女を褒めた際に、なぜか男友達の方が「謙遜」してしまうことが多いと明かしたのだった。
「全然! こいつ、ただの受付だから!」
2020年7月7日放送の「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)3時間スペシャルの第2部である「浴衣姿で大騒ぎ! 女だらけで七夕まつり」に登場したシェリーさんは、「私が彼氏にしたくない男」とのテーマで番組が進行する中、「表参道の美容室で働いている彼女を持つ男友達」を例に出した。
東京・表参道という好立地の美容室で働いているというアドバンテージにシェリーさんが、「えー! そうなの? すごいー!」と彼女を驚きつつ褒めると、男友達が「全然! こいつ、ただの受付だから!」と「謙遜」してしまったと説明。彼女本人が謙遜するなら自然だが、男友達が「越権行為的に」謙遜してしまうのは何かが違う、と自らの考えを述べたのだった。
これに対し、司会の明石家さんまさん(65)を含む他の出演者は一様に納得の様子。似たような例として、
「シェリーさん、こいつさー、もう、スゲー食うだろ。ちょっと、ダイエットとか教えてやってよ!」
といった例もあると明かしたのだった。これらの例に対し、さんまさんは「自慢かな?」「俺、こんな素敵な人と付き合ってるっていうことなのかな?」と推測したほか、「オアシズ」の大久保佳代子さん(49)は、「何か、(彼女は)自分のものみたいな扱いが......」と、女性を所有物として捉えているきらいがあると指摘したのだった。
これら、出演者らから「あるある」であると認定された「代理謙遜」だが、確かに、芸能界だけでなく一般社会でも見受けられる「現象」と言えるだろう。そこで、J-CASTニュースは経営コンサルタントで心理学博士の鈴木丈織氏に「代理謙遜」についての分析を依頼した。
女性よりも男性の方が『恋人を奪われる』ことを警戒する
まず、鈴木氏は「女性よりも男性の方が『代理謙遜』する傾向が強い」としつつ、その理由について、男女の性差が表われていると指摘する。
「一般的に、カップルにおいては男性の方が『恋人を奪われる』ことを警戒する傾向にあります。このため、カップルで飲み会に訪れた場合は、男性は女性を『魅力的に見えないように偽装したい』という欲求にかられます。なので、シェリーさんが男友達の彼女を褒めてしまうと、男友達としては危機意識が働き、越権行為的に謙遜してしまうのです。つまり、女性を所有物として捉えているというよりは、周囲の人間にその女性の魅力に気付かれないようにするための行為なのです」
一方、女性は男性ほど「恋人を奪われる」という警戒心を抱かないので、褒められた際には否定するよりも、褒めた相手への感謝の感情が優先されるという。
「特に、カップルではなく夫婦の場合は『奪われる』という感情はほとんどないので、褒められた点とは別の長所のアピールを行う女性もいるほどです」
これらを解説した上で、鈴木氏は以下のようにも語った。
「このように、女性は男性ほど『代理謙遜』をしないので、シェリーさんがこれらの光景を見て越権行為と感じてしまうのは実に自然なことなのです。ただ、女性は『奪われる』という感情は自らの子供に対しては抱くので、我が子を褒められた際には謙遜します」
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)