タレントの上沼恵美子さん(65)が司会を務める「快傑えみちゃんねる」(関西テレビ)の放送が2020年7月24日で打ち切られることが、21日に発表された。
同番組は1995年7月に放送開始。打ち切りの理由については、「番組として一定の役割を果たすことができた」「新型コロナウイルスの影響でスタジオに観覧客を入れられなくなった」などと局側が説明したとの報道が相次いでいる。その一方で、番組改編期ではない7月で放送が終了することや、上沼さんと番組スタッフとの間で行われた話し合いが決裂したとする記事も出ており、番組終了についてさまざまな情報が発信されている状況だ。そんな中、ネット上ではお笑いコンビ「和牛」のファンとみられるツイッターアカウントから、番組の終了について自らの心情を吐露する声が上がっている。
「そない怒らんでも」
あるアカウントは、「M-1の和牛への、噛みつき方からなんか変やな思うてたけど、えみちゃんねる終わるんや。最近は見てないけど」とツイート。また、別のアカウントは番組終了のニュースを引用リツイートしつつ、「M-1はどうなるんだ。鋭い分析力と瞬発力で存在感がある一方、前回の和牛とかギャロップへのコメントは尖ってて賛否あったからなぁ」と、やはり、「M-1」「和牛」という言葉を挙げつつ、番組終了に言及している。
これらのアカウントが言及しているのは、どうやら、2019年12月22日に放送された「M-1グランプリ2019」(テレビ朝日系)のことのようだ。同大会には和牛が出場しており、決勝ファーストラウンドでは4位で敗退したが、その際、審査員として出演していた上沼さんから和牛に対し、「横柄な感じがした」「このステージは僕のもの、リサイタルみたいな」といった厳しいダメ出しが行われたことは記憶に新しい。
このダメ出しの最中、スタジオ内には異様な緊張感が走ったため、視聴者から「上沼さんが和牛に怒ったくだり、そない怒らんでも」といった声が上がったほか、和牛ファンからも「人の人生を左右する場面 好き嫌いはあってもわざわざ口にするかな」といった声が。実際、大会に出場していた「からし蓮根」の2人に至っては、後に「週刊文春」のインタビューで「百戦錬磨の芸人たち、全員がオタオタしてました」と語るなど、「和牛説教事件」と名付けられ、2020年になっても語り草になっているほどだ。
「キングコング」梶原の降板騒動
翻って、今回の「快傑えみちゃんねる」だが、突然の放送終了とは言え、その伏線とも考えられる出来事が1カ月前からくすぶっていた。
同番組では、それまでレギュラーを務めていた、「キングコング」の梶原雄太さん(39)が6月末に突如として降板。視聴者の間で驚きが広がる中、「女性セブン」(7月16日号)が、同番組の収録中に上沼さんが梶原さんを突如として激しく叱責し、当該部分がお蔵入りになったと報道したのだ。しかし、梶原さんの降板劇についてはその後、さらなる情報が出てくることは特段なく、騒動はいつの間にか「沈静化」。このため、視聴者の間では梶原さんの降板に対して、「モヤモヤする」といった声が上がるなどしていた。
それから1カ月と経たないうちに決まった「快傑えみちゃんねる」の放送終了。番組では梶原さんの降板後に上沼さんとスタッフの間で話し合いが行われたものの、そこで上沼さんが激高し、一転して番組打ち切りが決まったとの報道もあり、多くの情報が出てくるものの、6月末の梶原さんの降板以降、「決定的な情報」が出てこないまま事態が進行し、そのまま番組終了という事態となってしまった。これら、最後まで「もや」に包まれたままのような展開だっただけに、多くの和牛ファンが「モヤモヤ」してしまったということなのだろう。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)