中日投壊、守備乱れ...与田采配、早くも正念場 四球連発で今季最多の借金「6」

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   プロ野球の中日は2020年7月19日、甲子園で阪神と対戦し3-11の大敗を喫した。先発・梅津晃大投手(23)が初回に3点を失う乱調で4回もたずに降板。2番手・藤嶋健人投手(22)も制球が定まらず2者連続押し出し四球を与えるなど4回までに6点を失った。8回には4点を失い、阪神打線に計11得点を許しての大敗。チームは今シーズン2度目の同一カード3連敗で借金は「6」まで膨れ上がった。

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6回には記録に残らない失策...

   初回、梅津がいきなり崩れた。先頭・近本光司外野手(25)にヒットを許し続く糸原健斗内野手(27)を四球で歩かせた。無死1、2塁から3番ジェリー・サンズ外野手(32)にレフト前に運ばれ先制点を許すと、4番・大山悠輔内野手(25)にもタイムリーを打たれた。1死1、3塁から福留孝介外野手(43)に犠牲フライを打たれて3失点。流れは阪神に大きく傾いた。

   同点で迎えた4回にまたも梅津が制球を乱した。四球でランナーを出し1死1塁の場面で近本の犠打を梅津が1塁へ悪送球。続く糸原に四球を与えたところで降板となった。1死満塁のピンチで登板した2番手・藤嶋も制球が定まらなかった。サンズにストレートの四球で押し出し。続く大山にも四球を与え2者連続で押し出し四球。この回だけで計5つの四球を与え試合を壊した。

   この日は投壊だけではなく、守備の乱れも失点につながった。6回1死1、3塁の場面で福留が放った打球はショートの後方に上がった。これをショート京田陽太(26)とレフト福田永将(31)がお見合いし、両者の間に打球が落ちて1失点。この後も守備の乱れは止まらず、8回には外野手による悪送球、ファンブルなどで4点を奪われ、計11失点の大敗につながった。

「我々はしっかり環境を作ってあげないと」

   連夜にわたる投壊で同一カード3連敗。中日の投手陣は深刻な状態に陥っている。開幕投手を務めた大野雄大投手(31)はここまで5試合に先発して3敗といまだ勝ち星に恵まれていない。開幕から抑えを務めてきた岡田俊成投手(28)は低迷が続き中継ぎとしてマウンドに上がっている。野手ではチームの要である高橋周平内野手(26)が太ももを痛めて戦線離脱。この日は不調が続いていた平田良介外野手(32)が出場選手登録を抹消された。

   中日投手陣の崩壊の要因となるのが四球による「自滅」だ。今シーズンは、四球で走者を出しタイムリーを許して失点するパターンが多く、負け試合につながっている。中日のチーム防御率はリーグワーストの4.73。さらに深刻なのが四球と失点で、四球はリーグ唯一の3ケタ台となる「100」を記録し、失点はリーグワーストの「137」。投手部門において、中日はリーグワーストのオンパレードとなっている。

   今シーズンは新型コロナウイルスの影響でレギュラーシーズンが120試合に短縮され連戦が続くため、投手陣にかかる負担は例年以上のものとなる。投手の采配においては投手出身の与田剛監督(54)の手腕にかかっている。四球を連発させる投手陣に守り切れない野手陣。負の流れを断ち切れない指揮官は「我々はしっかり環境を作ってあげないとと思っています」と立て直しに向けて言及した。

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