大戸屋VSコロワイドが過熱化 外食産業の地盤変化が背景に

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個人株主の動向が焦点

   コロワイドの主力業態である居酒屋は、新型コロナの感染拡大期には臨時休業を余儀なくされ、さらにテレワークや「3密」を避ける生活様式の定着によって採算が見込めないと判断した約200店舗の閉鎖を決めた。そこで、新たな業態として定食チェーンを傘下に入れて、経営をてこ入れしながら「大戸屋」のブランドを介護施設などに提供する給食事業にも活用できれば、相乗効果を発揮できると見込んでいるのだ。

   ただ、コロワイドの経営陣が傘下に入れた企業に対する強引な手法は業界に知れ渡っており、大戸屋HD側には反発が根強い。TOBの成否には約6割を占める個人株主の動向が焦点となり、株主への配慮からTOBが成立しても大戸屋HDの上場は維持する意向だ。株価に4割以上のプレミアムを上乗せして買い付ける資本の論理が勝つか、「大戸屋ファン」の個人株主から支持を集められるか。TOBの期間は2020年8月25日まで。

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