「配達完了率を上げるようプレッシャー」 「うまくやってくれ」証言も
ツイッターで検索すると、他にもマンションのオートロックを解除していないのに部屋の前に置き配されていたというツイートが数多く見つかったほか、配達員や関係者と思われる投稿も見られた。
「自宅マンションオートロックなのに置き配指定(中略)宅配ボックスなしでどうしろと? 結局不在で持ち戻り。ちょっとは頭使ってくれよ」
関西地方に住むアマゾンの配達員の男性(44)が内情を明かす。
「会社から配達完了率をできるだけ上げるようプレッシャーをかけられているので、みんな再配達がないよう、必死です。新人の配達員などで(オートロックの無断突破を)やってしまう人はいますね」
アマゾンでは、「デリバリープロバイダ」と呼ばれる提携会社が宅配を請け負う場合と、個人が好きな時間にアマゾンの宅配を直接請け負う「アマゾンフレックス」という方式で運ばれる場合が近年は多い。アマゾンジャパンで物流部門を統括するジェフ・ハヤシダ氏への2019年の東洋経済インタビューでは、アマゾンフレックスを全国に拡大する方針を明かしている。先述の配達員の男性はこう話す。
「デリバリープロバイダの間では、配達完了率を上げないと、アマゾンフレックスに取って代わられたりアマゾンから荷物量を減らされたりするという噂が広がっていて、戦々恐々となっています」
オートロック式マンションの住民から置き配指定で宅配依頼が入ることは多いが、男性が知るデリバリープロバイダの幹部は部下らにこう指示しているという。
「とにかく再配達を減らしてくれ。クレームにならないよう、うまくやってくれ」