ハロー!プロジェクト(ハロプロ)は、恒例の夏のコンサート「Hello! Project 2020 Summer COVERS ~The Ballad~」(ハロコン)を2020年7月から8月にかけて開催する。7月11日、12日に行われた東京・中野サンプラザ公演を皮切りに、全国6都市での開催となる。
今回のハロコンはグループの楽曲ではなく、外部アーティストの楽曲のみでセットリストを構成、ソロ歌唱のみという新演出を試みた。その前にはCS番組「ソロフェス!」でもメンバーが多彩なパフォーマンスを見せている。コロナ禍に直面しても、ハロプロはなお表現の幅を広げようと前向きだ。とりわけソロでのパフォーマンスに改めてスポットが当たる意義は大きい。
名だたる名曲がセットリストにずらり
今夏のハロコンでは事前に歌唱曲を公開し、出演日ごとに3チームに分かれてシャッフル形式で1人1曲を歌唱する構成。誰がどの曲を歌うかは当日まで秘密となったが、カバーする楽曲の顔ぶれが実に多彩だ。
7月11日、12日の公演では、「スローモーション」(中森明菜さん)「セーラー服と機関銃」(薬師丸ひろ子さん)あたりはアイドルらしく往年のアイドル歌謡をカバーしたという印象だが、「さよなら」(オフコース)「I LOVE YOU」(尾崎豊さん)「駅」(竹内まりやさん)などの名曲、「もののけ姫」(米良美一さん)「糸」(中島みゆきさん)といった難度の高い楽曲もあり、さらに近年の「打上花火」(DAOKOさん)「Lemon」(米津玄師さん)まで多岐にわたる。男性アーティストやグループの楽曲も珍しくなく、さながらハロプロによるポップス50年史のようだ。
これをメンバーがソロで歌うため、じっくり歌唱を鑑賞できる。コールなし・着席での観覧で、舞台に集中できるメリットが現れたようで、推しているメンバー以外のスキルの高さも実感できたという感想もあった。