女優の石原さとみさん(33)が主演する「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」(フジテレビ系)の第1回が2020年7月16日に放送された。
同ドラマは漫画家の荒井ママレさんの「アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」が原作(医療原案は富野浩充氏)。石原さん演じる「萬津総合病院」薬剤部の薬剤師・葵みどりが病院薬剤師として日々奮戦する様子を描くほか、日本の連続ドラマで初めて病院薬剤師が主役のドラマとして注目を集めている。
第1回となる16日の放送では、葵が働く薬剤部に新人の相原くるみ(西野七瀬さん=26)が現れる中、救急センターに心肺停止の患者が運び込まれ、緊急事態に対処する様子などが描かれたが、その一方で、視聴者がドラマの撮影状況について驚くワンシーンがあった。
満開の桜並木の中で「今度は、病院の外で会おう」
番組終盤、病院での治療を終えた1型糖尿病患者の渡辺奈央(安藤美優さん=13)が帰路に就く中、病院に残り治療を続ける森本優花(永瀬莉子さん=17)は一旦は病室で別れるも、奈央の後を追って病院の外へ。路上で奈央を呼び止め、「私はもう、奈央とは病院では会わないって決めた」「今度は、病院の外で会おう」と呼びかけたが、その最中、2人の背後には満開の桜並木が街路を埋め尽くしていた。
桜吹雪が舞い散る中でのお互いの社会復帰を誓い合うシーンには「同じ病気で入院してて、同室で仲良くなった子が、先に退院するの辛いだろうなー」といった声が続々と上がるなど多くの視聴者の感動を呼んだが、同時に、「最後のサクラのシーンを見つつ『コロナのせいで放送がこんなに遅れた』ことを実感してしまいました」といった声がネット上に噴出したのだ。
ドラマは本来ならば4月9日に放送を開始していたはずだったが、新型コロナウイルスの流行により放送開始が大幅に延期されていた。撮影の中断を如実に表わす同シーンには他にも、「4月放送だったんだもんな 桜がキレイ 眩しい」といった声が上がるなど、艱難辛苦(かんなんしんく)を乗り越えて放送にこぎつけたドラマへの感慨がネット上に広がったのだった。3カ月遅れでの放送開始となったがゆえの「7月の桜」を見て、コロナ禍が始まってからの人生の時計が、いつしか再び動き出していたことに気付いた視聴者は多かったようだ。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)