建築資材の専門商社「冨士機材」(東京都千代田区)の採用活動をめぐり、インターネット上で批判が殺到している。
総合職向けの就職説明会に申し込んだものの、性別を理由に一方的にキャンセルされたとの体験談がSNS上で広まっている。
「いまだにこんな会社あるのね」
冨士機材は1945年創業。社員数約800人、売上高約1400億円(2020年4月期)の専門商社で、取引先は大手ゼネコンやハウスメーカーが中心。
同社が批判を集めたきっかけは、21年卒向けの総合職会社説明会に申し込んでいた女性の訴えだ。
女性は2020年7月14日、ツイッターで「男性の総合職入社が前提だったとは」などの書き込みとともに、就活支援サイト「マイナビ」を通じて同日に届いた冨士機材からのメールのキャプチャーを投稿した。
メールの本文には「○○様からご予約いただきました説明会は、【総合職】の説明会となりますが男性向けの内容となっております」と書かれており、そのため「今回のご予約につきましては当社でキャンセル操作をいたします」と伝えている。
女性向けの総合職説明会の開催は現在検討しているというが、「○○様が一般職説明会をご希望であれば、ご都合の良いお日にちを以下よりご予約ください」と、一般職向けの説明会への参加を促すような案内もあった。なお、この就活生の性別はシステムを使って名前で判断したという。
同社の採用サイトによれば、総合職は「営業職、経理・総務他事務職、施工管理、社内SE」、一般職は「営業事務、購買事務、経理・総務他一般事務、CADオペレーター等」を担当する。
投稿は17日現在、1万6000以上リツイートされ、「時代錯誤も甚だしい」「いまだにこんな会社あるのね」と反発が相次いでいる。