「立憲」「国民」は「この間の3年間の、ある意味での確執を思い出させる名前」
提案を受けた側の国民・玉木雄一郎代表は同日午後に会見。党名をめぐる立場の違いが改めて浮き彫りになった。玉木氏は、
「両党をいったん解党して新党を作って新しいスタートを切るということについては評価をしている」
「代表を新しく選んでいくことも賛成」
などと提案自体は前向きに評価する一方で、党名には異論を唱えた。
「であれば、党名についても民主的な手続きを経て選んでいくということをした方が、これまでの過去にとらわれないで、より未来に向けた新しいスタートが切れるのではないか」
こういった国民側の立場を7月16日中に平野氏を通じて立憲側に伝える考えだ。
「代表と当時に党名も新しく選ぼう、ということを、我々から提案させていただきたい」
記者会見直前に行われた役員会では「民主党」を推す声が多数を占めたという。国民は、立憲との協議にあたって(1)衆参一体となって取り組む(2)対等な立場で交渉・協議していく(3)前提として参院で信頼醸成の努力をする、の3つの原則を求めてきたことを念頭に、参院側からは
「信頼醸成を図る上でも、やはり名前は、立憲でも国民でもない、この間の3年間の、ある意味での確執を思い出させる名前以外の方が、みんながすんなり結集できるのではないか」
といった声もあがったという。
国民側が言う、党名を決めるための「民主的な手続き」は、国会議員による投票などを念頭に置いている。立憲への合流を模索する国民所属の議員や、立憲の方針によっては、仮に投票が行われたとしても、「立憲民主党」になる可能性もある。
政策面のすり合わせも課題になりそうで、玉木氏は
「あまり細かいことについて、個別政策について必ずしも合意する必要はないと思うが、大きな方向性として、経済政策と憲法についての基本的考え方ぐらいは、やはり新しい党を作る以上は、一致点があるべきだと思うので、そこについての考え方は示させていただきたい」
と述べている。一例が消費税減税に対する考え方だ。玉木氏は7月15日の記者会見で、野党が消費減税でまとまれば「大きな結集の旗頭にはなると思う」と述べたのに対して、枝野氏は7月16日午前の会見で
「今回の件と直接関係がない個別政策の話なので、今回の会見にからめて発言することは避けたい」
とするにとどめている。