旅館があえて、GoToキャンペーンを「9月から」と提案する理由 状況は厳しいが...「しわ寄せは現場に来る」

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キャンペーン実行、「受け入れる」 でも延期論も理解

   宮城県南三陸町の旅館「ニュー泊崎荘」の女将・高橋あや子さんも、複雑な思いを吐露する。

「旅館としては、多くのお客様に来ていただけると助かりますが、ウイルスが持ち込まれて広がっても困ります。難しいですね...」

   東日本大震災で観光客は激減。地域の復興に伴って徐々に観光客が戻ってきたが、コロナ禍の影響で新年会や歓送迎会などの予約がほぼキャンセルになった。3月から6月までの3か月間、休業を余儀なくされたという。

新潟県柏崎市の鯨波海水浴場では、シーカヤック目当ての観光客で例年にぎわう(小竹屋提供)
新潟県柏崎市の鯨波海水浴場では、シーカヤック目当ての観光客で例年にぎわう(小竹屋提供)

   「日の出が見える旅館」として人気で、ペットと一緒に泊まれるなど珍しい宿泊プランがあることもあり、東京など都市部から訪れる宿泊客も多い。「Go To」キャンペーンには大いに期待していた。しかし、7月に入ってから東京周辺でのコロナ感染者が増えるにつれ、キャンペーン開始直後の4連休(7月23~26日)の予約にキャンセルが相次いでいるという。

「国がキャンペーンを予定通り始める、ということであれば受け入れます。でも、延期すべきだと言う人の考えもわかります。私の気持ちとしては正直、半々です」
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