2020年6月27日、JR東日本が京浜東北線(大宮~大船)でワンマン運転を検討していることを共同通信が報じた。ワンマン運転にあたり自動運転装置の採用やホームドアの設置を通じて運転士の軽減と安全に努めるという。
ワンマン運転とホームドアがセットになりつつある日本の大都市圏だが、世界を見渡すとホームドアなしの都市型ワンマン運転を行っているところは多い。今回はその代表としてロシアのモスクワ地下鉄を取り上げる。
ドアボタンもホームドアもないモスクワ地下鉄
ロシアの首都モスクワを走るモスクワ地下鉄は2020年7月現在、15路線を有し、1日の平均利用者は約850万人にのぼる。平日の朝ラッシュ時になるとJR山手線にも引けを取らない混雑となる。
そんなモスクワ地下鉄では全線にてワンマン運転が採用されている。ホーム端には細長い鏡とモニターが設置されている。日本で設置が進められているホームドアは基本的にない。
モスクワ地下鉄の旧型車はヨーロッパの一般的な地下鉄とは異なり、利用客がドア開閉できる半自動ボタンが車両に設置されていない。つまり旧型車では各駅で全てのドアが開閉する。このように日本から見るとなかなかワイルドなモスクワ地下鉄のワンマン運転だが、実際のところはどうなのだろうか。