お仕置きが凶悪化する!?
ただ、摘発後の「お仕置き」に関しては、逆に出演者に厳しい変化が予想される。例年、笑ってしまった際の罰は「柔軟性が高い棒で尻を叩かれる」というものだが、接触禁止の観点からは、仮に棒でしか触れなかったとしても出演者の至近距離まで行かねばならず、やはりよろしくない。
ヒントとなるのが、シリーズ第1回(2003年に通常放送で4回に分けて放送)のみで採用された「吹き矢」による罰だ。これなら番組スタッフは出演者らと距離を取ることが出来るため、接触禁止の観点からも問題ない。
問題は「吹く」瞬間の飛沫だ。これを考えるとそのまま再利用はできないが、とはいえ吹き矢をグレードアップしたような、別の方法を使った「飛び道具」が採用される可能性はかなり高いのではないか。
ただ、「吹き矢」がシリーズでは1回しか採用されていないところからも分かる通り、飛び道具による罰は、棒に比べて出演者への負担がはるかに大きいものである。出演者の松本人志さん(56)は以前、「ガキの使いやあらへんで」(日本テレビ系)の通常放送で、吹き矢で負った傷がなかなか治らなかったと話しており、その肉体的負担は相当なものであることが分かる。
また、シリーズ第1回では出演者が逃げないようにスタッフがその体を押さえつけていたが、仮に2020年に吹き矢(あるいはこれに準ずる「ソーシャルディスタンスお仕置き」)を導入する場合、接触禁止の観点から出演者は自らの意志で「甘んじて」矢を受け入れなければならず、その精神的負担は計り知れない。
これらを総合すると、2020年の「笑ってはいけない」は例年を超える「阿鼻叫喚の地獄絵図」となってしまう可能性がありそうだ。ただ、「笑ってはいけないシリーズ」は紅白と並んで毎年国民が待ち望んでいる番組。例年の高視聴率を考えると、万難を排しての実施が期待されているのではないだろうか。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)