一方のパ・リーグは...?
パ・リーグに目を向けると、セ・リーグに比べて捕手を固定しているチームが多く見られる。リーグ首位の楽天は太田光(23)が開幕からスタメンマスクを継続。西武は森友哉(24)、ソフトバンクは甲斐拓也(27)、オリックスは若月健矢(24)でほぼスタメンを固めている。
日ハムは清水優心(24)と宇佐見真吾(27)を併用する形で起用しているが、出場の割合からみると清水は10試合でスタメンマスクを被っており、宇佐見のスタメンは4試合。また、ロッテは田村龍弘(26)と柿沼友哉(27)をスタメンで併用して起用し、やや田村の方が出場の機会を得ている。
このようにセ・リーグでは併用が多く見られ、パ・リーグにおいては固定が4チームを占めた。この状況を踏まえ、橋上氏は捕手を固定して起用することで投手に与える影響について次のように言及した。
「キャッチャーを固定した場合、ピッチャーの特性を引き出しやすい。ピッチャーと意思の疎通がよりできるので、ピッチャーの性格、クセ、投げる呼吸、心理状態を把握しやすくなる。ピッチャーも安心して投げることが出来ます。キャッチャーの役目はピッチャーに気持ちよく投げてもらうことにありますから、固定することでその環境を作りやすくなると思います。一方でピッチャーの能力を把握しているあまり、求めるものが無難なものになり新たな発見をしづらくなってしまうこともあります」(橋上氏)