「武漢肺炎」「シナ人」連呼しながら減税を主張
桜井氏は4年前と比べて、主張の軸足を微妙に変化させている。選挙公報を見比べると、16年は「都政を国民の手に取り戻す!」の大見出しで、(1)外国人生活保護の廃止(2)都内の不法滞在者を半減(3)反日ヘイトスピーチ禁止条例(4)総連、民団施設への課税強化(5)違法賭博パチンコ規制の実施、といった7つの公約を掲げていた。その多くが、外国人への規制を強めたり、保護を減らしたりする内容だ。
一方で、20年の選挙公報では、
「コロナ武漢肺炎から都民の命を守る!」
の大見出しに続いて
「大幅減税による都民救済 都民税0 固定資産税0 都知事給料0」
を最も大きく掲げた。それ以外の公約として
「必要な人に届ける 外国人生活保護の即時撤廃」
「違法賭博を取り締まる パチンコ規制」
を引き続き主張した。
政見放送でも、大筋では同じ内容の主張を展開。新型コロナウイルス感染症を「武漢肺炎」、中国人を「シナ人」と連呼しながら、旧正月(春節)に際して安倍晋三首相や小池氏が中国人の来日を歓迎したメッセージを出したことを非難。その上で、減税の必要性を繰り返した。このように、中国を非難しながら新型コロナ対策としての減税を訴えるスタイルが浸透した層があった可能性もある。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)