何故パクられたのか?
では、何故この様な全国規模で放映されるような映画が堂々とパクリ行為を行ったのだろうか。考えられる点は2つある。
まず、KOFは以前中国のパソコンに初期装備として入っていたソフトである。この仕様についても違法性がある事は否めないが、事実として現在の20代後半より上の年代は、多くの人々が「初期から入っているフリーゲーム」としてKOFを認識している。映画『三流女侠』でも主人公のパソコンから敵やお助けキャラが出てくることから、制作側もそういった意識を持っていたことが推測される。故に、「タダで入っているから大丈夫だろう」と思ってしまった可能性は排除しきれない。
2つ目に、中国では本作が日本発ということは知られているが、現在中国の会社が版権まで管理している事を知る者は余程のゲーム好き、即ちオタクと呼ばれる人種だけだろう。映画の制作陣は、「日本の物だからパクっても大丈夫、裁判にならない」とでも思っていたのだろうか。ところがどっこい、同じ中国資本の企業が権利を持っていたものだから、大目玉を食らってしまったということだ。
どちらにせよ、今回の騒動は制作陣の著作権に対する意識があまりにも低かったことから起こったもの。映画自体は老若男女問わず楽しめるアクションコメディーであっただけに、残念としか言いようがない。