天気痛になりやすいのはどんな人? 「名付け親」が解説
こうした天気や気圧の変化に伴う不調を「天気痛」と名付けたのが、医師で愛知医科大学客員教授の佐藤純さんだ。佐藤さんは、気象と体調不良との関係を20年以上にわたって研究し、専門のクリニックも運営する。
「片頭痛、古傷の痛み、めまいや耳鳴り、そして痛みに伴って気分が落ち込むことなどの症状を総合的に『天気痛』や『気象病』と呼んでいます。気圧の変化や寒暖差、湿度に加え、自律神経に大きなストレスを受ける場合に起きやすいです」
「気象病」は文部科学省編さんの「学術用語集 気象学編」(1987年)に掲載されている。近年になって一般への認知も進み、1990年ごろからそのメカニズムの研究が本格的にされ始めるとともに、多くの医師から一般書の出版が続いている。
佐藤さんは、こうした症状を持つ人は日本で少なくとも1000万人はいると推測している。「患者」にはどういう人が多いのだろうか。
「気圧を感じやすい特性を持つ人、病気やけがで首を痛めている人、そして自律神経が弱い人がなりやすいです。一般的には男性より、女性の方がこうした方が多いと考えられています」