ふるさと納税、コロナ禍で異変 あの「定番」返礼品も半額寄付で

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

「医療従事者を応援したい」 クラウドファンディングも相次ぐ

   返礼品目的だけでなく、純粋に支援をしたいという思いからの寄付も増えているようだ。例えば、ふるさと納税の制度を利用して、自治体を通じて影響を受けた産業を支援するクラウドファンディング。税制優遇は受けられる一方で返礼品はもらえないにもかかわらず、各ふるさと納税情報サイトを通じて多くの寄付が寄せられている。

   北海道が4月24日から、コロナ対策に当たる地域医療を守るために、医療用資機材の整備費などへのふるさと納税の寄付を募るクラウドファンディングを始めたところ、開始翌日には目標寄付額5000万円を達成。7月1日現在で個人からの寄付金は目標額の4.6倍の2億3000万円を超えた。担当する北海道官民連携推進室の後藤茂徳さんはこう話す。

「ちょうど北海道内で新型コロナの第2波が来た頃に始めたのですが、当時は道内の医療従事者が大変苦労していました。『少しでも応援したい』ということで、特に北海道内の方から多くの寄付が集まりました」
北海道が医療従事者支援のための支援を呼びかけるウェブサイト
北海道が医療従事者支援のための支援を呼びかけるウェブサイト

   ところで、ふるさと納税の寄付の上限額は、その年の年収などに応じて決まる。そのため寄付は例年、年収額が固まる年末に集中することが多い。しかし、今は在宅ワークなどで比較的時間に余裕がある人が多い。お得な返礼品目当てでも、苦境に立たされている事業者支援でも、その両方の目的でも、寄付先や内容を熟慮するにはいいタイミングと言える。

   年収減が見込まれる世帯もあるだろうが、ふるさと納税サイトの、寄付の上限額が試算できる機能を使えば、目安がわかる。

1 2 3
姉妹サイト