給食食材や相場下落の高級牛肉も
各ふるさと納税情報サイトの担当者によれば、新型コロナ禍の影響で売り上げが減った産業や事業者を応援する趣旨の寄付も増えているという。例えば、2月から小中学校が全面的に臨時休校となり、給食用の食材の納品が相次いでキャンセルとなった事業者。日持ちしない牛乳や肉類などを大量に廃棄せざるを得なくなり、売り上げが立てられない上に廃棄費用も生じるなどの悪影響が出た。
また、給食向けに限らず、ふるさと納税の「定番」とも言える牛肉などのように、外食や観光客向けの高級食材なども、外出や移動自粛の余波を受けて、行き場を失ったり、流通価格が下がったりした。こうした食材は新型コロナ禍前から返礼品に多かったが、コロナ後は返礼品の内容はそのままに、寄付額を引き下げたり内容量を増やしたりする例が出始めている。
例えば、佐賀県伊万里市は特産の伊万里牛のロースブロック肉1キログラムが、コロナ後の必要寄付額は通常の半額以下の4万円と、「お得」になっている(2020年7月3日時点)。
ふるさとチョイスの場合、こうした事業者を応援するための「新型コロナウイルス被害に関する支援」プロジェクトを始めた3月4日以降、6月15日までに、新規で8万件を超える寄付があったという。