ふるさと納税、コロナ禍で異変 あの「定番」返礼品も半額寄付で

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   新型コロナウイルスの影響を受けて、ふるさと納税の返礼品に変化が生じている。あの「定番」返礼品は、一部で必要寄付額が半額になるなど「お得」に。一方で、返礼品を伴わないクラウドファンディング型の寄付も伸びている。何が起きているのか。

   ふるさと納税情報サイトの「さとふる」の広報担当・坂平由貴さんによると、今年4~6月の寄付額は、前年同期比で約1.5倍も増えた。「新型コロナウイルス感染拡大による社会変化で、家で過ごす方が増えた結果、ふるさと納税にも影響が出ていると考えられる」(同・坂平さん)という。「楽天ふるさと納税」でも、「3月以降、寄付額・件数ともに大幅に伸びております」(広報担当の玉城潤一さん)という。

  • ふるさと納税の「定番」も新型コロナウイルスの影響で異変?(イメージ、楽天ふるさと納税から)
    ふるさと納税の「定番」も新型コロナウイルスの影響で異変?(イメージ、楽天ふるさと納税から)
  • 愛知県日進市はふるさと納税の返礼品に飛沫防止パネルを加えた(市提供)
    愛知県日進市はふるさと納税の返礼品に飛沫防止パネルを加えた(市提供)
  • ふるさと納税の「定番」も新型コロナウイルスの影響で異変?(イメージ、楽天ふるさと納税から)
  • 愛知県日進市はふるさと納税の返礼品に飛沫防止パネルを加えた(市提供)

アイデアマスクから飛沫防止パネルまで

   その背景の一つにありそうなのが、返礼品として並ぶ、マスクだ。ふるさと納税情報サイトの「ふるさとチョイス」から検索すると、数百点のマスクや関連グッズがヒットした(2020年7月3日時点、同じ自治体が複数のマスクセットを出している事例あり)。必要寄付額は最低3000円(2枚セット)から100万円(洗えるマスク819枚セット)までと、さまざまだ。地元産の織物などを使った手作りマスクや、夏向けに冷感素材を使ったマスクも。ふるさとチョイスを運営するトラストバンクの広報担当・田中絵里香さんは「各地の事業者が創意工夫を凝らして様々なデザイン、アイデアのマスクを出品している」と話す。同社によると、今年5月のマスクや関連グッズの新規登録数は474件で、4月(208件)に比べて約2・3倍に増えたという。

ふるさと納税情報サイトでは、マスクが返礼品として多く出されている(ふるさとチョイスから)
ふるさと納税情報サイトでは、マスクが返礼品として多く出されている(ふるさとチョイスから)

   感染防止のためのグッズでは、飛沫防止パネルも返礼品として登場した。愛知県日進市が庁舎内で使うため、地元の木工家具店と自動車関連の樹脂加工業者の2社に依頼してつくったオリジナル製品だ。来庁者から「どこで買えるのか」などと好意的な問い合わせが多かったことを機に返礼品に出すことを決めた。高さや幅などが違う6種類のパネルが用意され、必要寄付額は2万7000円から。同市財務政策課の桃原勇二主幹は「新しい生活様式を返礼品で応援するとともに、熟練した職人さんがいる日進市を全国にPRしたい」と話す。

愛知県日進市が返礼品にした飛沫防止パネル(市提供)
愛知県日進市が返礼品にした飛沫防止パネル(市提供)
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