通常1日20件前後の注文が、7月2日約60件、3日は約120件
売り上げにも表れはじめているようだ。1937年創業の老舗風呂敷メーカー・山田繊維(本社・京都市)の広報・山田悦子さんは3日、J-CASTニュースの取材に、「問い合わせは6月から増えていましたが、7月に入って急増しています」と話す。
ウェブでの注文数は、この時期として前年比3倍ほど。通常は1日あたり20件前後の注文が、7月2日は約60件、3日は約120件と大幅に増加した。「新型コロナウイルスの影響で店頭よりオンラインで注文されるお客様は多くなっていると思いますが、通常では考えられない数です」と話している。特に、主な購入層より若い30代を中心に増えているといい、「これまでよくご利用いただいていた層とは違う方々からお買い求めいただいています」という。
デザインの豊富さも人気の要因としてあげている。
「着物に合わせて使うものだったので、色や柄が落ち着いたものが多かったのですが、最近は洋服に合う明るめのデザインも多くラインナップしています。現代のライフスタイルに合わせて楽しめると思います」(広報・山田さん)
利用シーンが幅広いなど、利便性の高さも特徴だ。
「エコバッグと風呂敷を両方持っていれば、エコバッグに入れづらい物を風呂敷に包むという使い方もできると思います。風呂敷は包む物の形状によって結び方や持ち方を変えることで、柔軟に対応できます。また、特に撥水加工されている風呂敷は、冷えた飲み物や冷凍食品が汗をかいても液漏れしませんし、雨の時にカバンにかけたり、アウトドアの時に物を運んだりと、買い物以外にも用途は広いです」(同)
風呂敷はサイズ展開も幅広いが、どれくらいの大きさが便利だろうか。「どこで何を買うかにもよりますが、スーパーでの買い物なら100センチメートルあると使いやすいです。一方、コンビニであれば70センチくらい。あまり大きいと持て余すかもしれません」とアドバイスした。
風呂敷は1枚布のため洗いやすく、衛生的という点でも利便性が高い。レーヨンやシルク製はドライクリーニングが必要だが、綿やポリエステル製であれば家庭で洗える。「個別に風呂敷の洗濯表示を見てご確認いただければ」としている。