休業要請しても「闇営業で無力」 感染者100人超、東京都医師会長に聞く「都内の課題」

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

「法的拘束力を持たせないと意味がありません」

   また、尾崎会長は、感染者が増えた理由の1つには、PCR検査の件数が増えたことも挙げた。「以前は、1日300件ぐらいだったのが、今は2000件ぐらいできます。無症状の人も拾い上げていますので、第1波のときの感染者100人超えとは事情が違いますね」。

   とはいえ、今回も、政府による対策を求める声は強く、ヤフー・ニュースの「みんなの意見」が「緊急事態宣言、再発令は必要だと思う?」とのタイトルで7月2日から調査を求めたところ、3日20時現在で約20万もの投票があり、賛成の「思う」が8割強も占めている。

   これに対し、尾崎会長は、宣言を出して広く活動を制限することはあまり考えなくていいと指摘する。

「宣言を解除して、通勤や人通りもかなり増えましたが、マスクをして話をしない空間では感染していません。ウイルスは、唾液にたくさん含まれており、発症前後の感染力は高いのですが、電車の中で移ったという事例はないです。食事やお酒などの機会で、マスクを外して長くしゃべったり大声を出したりして感染するとはっきりしています。通勤や仕事をストップするのではなく、夜の街感染をどうにかする方が大事でしょうね」

   また、接待を伴う飲食店などにターゲットを絞って宣言を出したとしても、現状では効果が期待できないともした。

「休業要請をしたとして、闇営業するところもあるので無力ですね。休業補償をする一方で、法的拘束力を持たせないと意味がありません。国がそこまで法整備をするかどうか。それなら、ターゲットを絞って自粛するしかありませんね。歌舞伎町などで攻めのPCR検査をして、白黒をはっきりさせて営業してもらったり、ガイドラインを守っているところにステッカー表示をしてもらったりして、そのような店が揃うまで若い人たちに行かないように呼びかけたらいい。感染元を何とかしないといけないと思います」

   尾崎会長のフェイスブック投稿では、10日間で感染者の隔離が解除されることを3回繰り返すという計算で、夜の街に行くことを1か月我慢することを呼びかけている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

1 2
姉妹サイト