「出会い系サクラ」の過去明かし批判殺到 VTuberが活動休止を発表

   バーチャルユーチューバー(VTuber)グループ「にじさんじ」を運営する「いちから」(東京都)は、所属するVTuber「夢追翔(ゆめおいかける)」が活動を休止すると2020年7月3日に発表した。

   夢追翔は6月26日の配信で、刑法上の詐欺罪に問われる可能性がある「出会い系サイトのサクラ」として働いていた過去を明かし、批判が集まっていた。

  • 「出会い系サクラ」の過去暴露、VTuberが活動休止(画像はにじさんじ公式サイトより)
    「出会い系サクラ」の過去暴露、VTuberが活動休止(画像はにじさんじ公式サイトより)
  • 「出会い系サクラ」の過去暴露、VTuberが活動休止(画像はにじさんじ公式サイトより)

具体的な「手口」も暴露していた

   「にじさんじ」公式サイトのプロフィールによると、夢追翔は「27歳の男性ミュージシャン」。自身のYouTubeチャンネル「夢追翔のJUKE BOX」では、ゲーム実況や楽曲を歌唱する「歌ってみた」動画を配信していた。

   夢追翔は6月26日、VTuber「犬山たまき」の生配信にゲスト出演。その際に、自身が出会い系サイトの「サクラ」として女性を装い、サイト利用者の男性とやり取りしていた過去を明かした。女性を装って男性からお金をだまし取る「出会い系サクラ」は、刑法上の詐欺罪に問われる可能性があり、逮捕事例もある。

   夢追翔は、犬山たまきとの会話の中で「めちゃめちゃラブラブなチャットを返す」「三日後にすぐ会えるよ、みたいな」「(相手がその気になってきた)ってところで丁度お金が無くなるんですよ」と具体的な手口も暴露。こうした一連の発言は過去の反社会的行為を正当化するものだとして、インターネット上では批判が集まっていた。

「皆様の信頼を損ねる行為」

   こうした批判を受け、夢追翔は6月28日に自身のツイッターで「私の迂闊な発言によりこのような事態となり、本当に申し訳ございません。今後の活動については、運営と話し合った後決めさせていただき、追って皆様へご連絡させていただきます」と語っていた。

   そして、にじさんじを運営するいちからは7月3日に「所属ライバーに関するご報告」と題したお知らせを掲載。配信内の夢追翔の発言について、

「過去に自身が社会的に非難されるような行為(以下「当該行為」)をしていた事実に言及したことにより、多くの方々にご心配やご不安をお掛けしていることをお詫び申し上げます」

   と謝罪した。

   いちからが本人に事実聴取をすると「当該行為を行っていたことがある」と申告されたとしている。また、本人の申し出によると、夢追翔が当該行為を行っていたのは「非常に短期間かつ何年も前」だという。

   それでも「当該行為が皆様の信頼を損ねる行為であることに変わりはないものと考えており、そのことは夢追翔本人も深く自覚しております」とし、夢追翔が当面の間、活動休止となることを発表。活動再開の時期は、本人の意向、反省の度合を見ながら決定するとしている。

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