しまむら「レジ袋買い取り」再開、現場には負担も... 店員が訴える苦衷、会社側の対応は?

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   ファッションセンターしまむらが自社レジ袋の買い取りサービスをグループ店舗も含めて再開させたことに対し、店員だとする人たちからツイッター上で悲鳴が上がっている。

   レジ袋にゴミなどの異物が混ざっていることがあり、新型コロナウイルス感染が心配だというのだ。しまむら側は、「中止は考えていないが、社内で声あれば対策を検討したい」などとJ-CASTニュースの取材に答えた。

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再びの感染拡大が懸念される中で、家からレジ袋を持ち込むが...

   レジ袋の有料化が2020年7月から導入される中で、しまむらは、対象外の素材を使って無料を続けると6月24日に発表して、注目を集めた。バイオマスプラスチックを25%以上配合したレジ袋などに5月から入れ替えていたからだ。

「レジ袋無料嬉しい」「消費者ファーストじゃないか」「こういう生き残り方もあるんだ」...

   再びの感染拡大が懸念される中で、家からレジ袋などを持ち込まなくても済むことにもなり、ツイッター上などでは、こうした賞賛の声が相次いだ。

   その一方で、しまむらは、リサイクルのために2007年から始めた自社レジ袋を1枚1円で買い取るサービスについて、7月から再開させると同時に発表した。このサービスは、新型コロナの感染防止のため一時的に中断していた。

   こちらは、家のレジ袋を持ち込むことになるため、その是非を巡って意見が分かれている。お金をもらえるためありがたいという声が出る一方、店員だとする人たちからは、感染のリスクを指摘する声が次々に寄せられている。

   あるツイッターユーザーは、事前に社内で説明があったのか、6月中旬から買い取り再開についてツイートしており、「コロナって収束しましたっけ??感染防止対策は??」と疑問を呈した。そのうえで、買い取りは廃止するべきだとして、「復活させるなら、使い捨て手袋と数える時に下に敷く物とか用意して欲しい」と訴えた。

J-CASTニュースにも情報提供が

   また、別のユーザーは、「人の家のゴミを触ってる気がします」として、「使い捨ての手袋をして対応する事に自店はなりました(店長判断)が、やっぱり受けたく無い」と不満を漏らした。しまむら社員という人が、買い取りに出すときは袋を広げて、止めるのに使う赤いテープを取ってもらうと助かるとツイッターにイラストを投稿すると、このユーザーは、「買取するなら最低限このくらいはやって欲しいです(お客様も会社も)」と共感を示していた。

   これらユーザーと同一人物かどうかは分からないが、J-CASTニュースの情報提供フォームにも、読者投稿が寄せられている。

   千葉県内の店員だとする人は7月1日、大きな負担になっているという買い取りの状況をこう明かした。

「大きな袋にぐちゃぐちゃに突っ込み、まとめて持ってこられると、1枚1枚広げて数えなくてはならず、ゴミ、髪の毛、体毛、虫の死骸、画鋲などが紛れており、油やヤニでベタベタ、家の臭いペットの臭いゴミの臭いなどがして、本当に不衛生です。しかもリサイクルの関係で、持ち込まれた買い物袋に付いている店名入りテープを全て切り取らなくてはならなくなり、従業員はコロナの不安の上に以前より手間がかかる業務が増えてしまいました」

   そのうえで、次のように指摘した。

「数え終わっても、レジが混んでしまったらベタベタの手を洗うことも出来ずにレジ業務をします。これでは感染を広げることになりお客様の声が上がるのも時間の問題だと思いますが、会社は買取りサービスでお客様の再来を狙っており、廃止するつもりはありません」

「対策を求める声があれば、担当部署で検討」

   店員らから不安の声も上がっている買い取りサービスについて、しまむらの企画室は7月2日、取材に次のように答えた。

「環境問題への対応の一環として、リサイクルは継続するつもりで、中止することは今のところ考えていません。社員の声は確認できていませんが、対策を求める声があれば、担当部署で検討するつもりです。感染防止のための手洗いや消毒などは続けていますが、政府や自治体の指導があれば、それに従いたいと考えています」

   客から持ち込まれたレジ袋に異物などが混入している可能性は認めたが、「大体のお客さまは、テープを外し、きれいに畳んで、枚数も数えてくれています。リサイクルの意識が高まっており、1円と高額な買い取り額でなくても集めて下さっています」とした。

   買い取りについては、政府の緊急事態宣言を受けて一時的に中断したが、宣言が解除されてしばらく経った状況を考えて、再開を決断したとしている。

   (J-CASTニュース編集部 野口博之)

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