「広告露出をどうやって上げられるかを考えた」
J-CASTニュースは6月30日にヴァンフォーレ甲府の営業担当者に取材した。今回の「スタンドへの広告掲出」を実施した背景について、担当者は「リモートマッチでスタンドにお客さんが入れないような状況で、協賛していただいているスポンサーさんの広告露出をどうやって上げられるかを考えた」と話す。
ヴァンフォーレ甲府の普段のホームゲームでは、メインスタンドやゴール裏のスタンド、コンコースに企業の広告幕を掲出している。しかし、無観客試合では、普段通りに広告を掲出しても、その効果が薄れてしまう。そこで、これらの幕を中継映像に映りやすいようバックスタンドに集約。その数は130枚にのぼった。
これらの広告については「リモートマッチだからといって協賛をいただいたわけではなく、今年協賛いただいている企業の広告を掲出している」とする。
ヴァンフォーレ甲府は19年1月期まで18期連続で経常黒字を記録するなど、J屈指の堅実経営クラブとして知られる。その要因となっているのが地元企業を中心とした広告収入で、これまでもスタジアム内に設置された大量の広告看板がサッカーファンの間で話題を呼んできた。
しかし、20年1月期のクラブ決算はJリーグからの分配金減少の影響もあり赤字に。そこに今回のコロナ禍が直撃し、クラブだけでなくスポンサーである地元企業にも経済的な影響を与えている。担当者は「以前からスポンサー様にはずっとお世話になっている」とスポンサーへの感謝を口にしつつ、
「テレビを通じてクラブを応援していただける方にスポンサー様の広告を少しでも見ていただきたい、という思いで掲出させていただいた」
と語った。