内臓を外す際には「オーマイガー!」
「ハァ......」とカメラも気にせず大きなため息をつくと、すっかり荒くなった息を鎮めつつ、川口さんは鯛をシンクに置いて割った腹の中に手を入れ、内臓を取り出そうとした。しかし、生々しさに驚いたのか、「ヴォオオオオ!」「ヴゥウウウワッ!」と叫び声を上げて顔を歪ませた。さらに、内臓がある程度腹の外に出てくると、「ウワッ!」と叫びつつ、左足で地団太を踏み、「オーマイガー!」と叫ぶと、「ブチッ」と音がして内臓が外れたのだった。
外した内臓をカメラに向けて掲げた後、川口さんは腹の中を水洗い。「きれいに洗えましたね」と落ち着きを取り戻すと鯛をまな板に戻し、「切ればいいんじゃね?」の言葉と共に出刃包丁をエラ部分に突き立てた。しかし、思うように頭を切り落とすことが出来ず、歯を食いしばりながら両手で出刃包丁を突き立て、不機嫌そうに「ああっ!」と声を荒らげると、ようやく頭を切り離すことに成功。「ああー! 切ったどー!」と雄叫びを挙げると、「グロテクス......グロテスク」とつぶやきつつ、頭を落とした鯛の身の切断面を水洗いした。