「1番打者」固定する球団、固定しない球団 今季セ・リーグのリードオフマン事情

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   プロ野球の公式戦が2020年6月19日に開幕し、セ・リーグではすでに3カードが行われた。開幕3連勝を飾った巨人が2位DeNAに0.5ゲーム差で首位に立ち、ペナント奪還を目指す広島が3位で、これにヤクルトが続く。ここまで中日、阪神に元気がなく、とくに阪神は投打がかみ合わず低迷が続き最下位に沈んでいる。

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今季の巨人は若手にチャンスを与えながら...

   近年、2番に強打者を起用する傾向が見え始め、1番打者の役割がより重要視されるようになった。チームによっては一発を狙える打者がトップバッターを務めることもあり、球界の流れは変わりつつある。今シーズン、セ・リーグのリードオフマン事情はどうのようになっているのか。開幕からここまでの各チームの動きをみてみる。

   首位の巨人は、開幕初戦、第2戦と吉川尚輝内野手(25)を1番セカンドでスタメン起用。開幕戦で値千金の逆転2ランを放ち最高の滑り出しを見せたものの、指揮官は第3戦以降、1番を固定せず、吉川、湯浅大内野手(20)、北村拓己内野手(24)、亀井善行外野手(37)、増田大輝内野手(26)を日替わりで起用している。

   昨シーズンは吉川の序盤での故障により1番を固定できずにいたが、今シーズンは若手にチャンスを与えながら競わせる采配となっている。6月21日の阪神戦でプロ初スタメンに名を連ねた湯浅は結果を残せなかったものの、28日のヤクルト戦でスタメン出場した増田は1安打2四球1盗塁で持ち味を発揮。現時点では1番を固定せずとも主軸の坂本勇人内野手(31)、岡本和真内野手(23)の好調もあり、リーグトップの54得点を記録している。

   巨人とは対照的に9試合全て1番を固定しているのが、DeNA、広島、ヤクルトの3球団だ。DeNAは梶谷隆幸外野手(31)、広島はホセ・ピレラ内野手(30)、ヤクルトは坂口智隆外野手(35)がそれぞれ開幕から1番スタメンで出場している。

好調DeNA打線の切り込み隊長は出塁率4割超え

   3選手ともに9試合で3割を超える打率をマークしており、リードオフマンとしての役割をしっかりと担っている。なかでも目を見張るのが、梶谷と坂口の出塁率だ。梶谷は打率.333に対して出塁率.415を誇り、坂口にいたっては打率.313に対して4割5分の出塁率をマークしている。坂口は9試合で8つの四球を選んでおり、選球眼の良さを発揮している。

   DeNA、ヤクルトともに重量打線がウリのチームで、先頭打者の出塁率が上がればおのずと得点力アップにつながる。DeNAはリーグトップのチーム打率.306を誇り、得点は巨人次ぐ45点。ペナントレースでは巨人に0.5ゲーム差で2位につけ、30日からの直接対決で首位の座を目指す。一方のヤクルトは37得点に対して44失点と、投手力の弱さを露呈し、4位に甘んじている。

   中日は大島洋平外野手(34)が開幕から7試合1番スタメンで出場し、残り2試合は平田良介外野手(32)が1番打者を務めた。大島が1番に入った開幕の4試合は平田が2番に入り、平田が1番に入った6月27日、28日の広島戦では大島が2番スタメン出場。平田は打率.179と低調だが、大島は打率、出塁率ともに3割をキープしている。

   先頭打者に関して最も深刻な状態にあるのが阪神だ。巨人との開幕戦、第2戦では糸井嘉男外野手(38)が1番ライトでスタメン出場。以降は近本が7試合連続で1番センターでスタメンに名を連ねるが、ここまで35打数4安打、打率.114で結果を残せていない。糸井、ジェフリー・マルテ内野手(29)が好調なだけに近本の不調は大打撃で、リーグワーストの19得点、首位と4.5ゲーム差の最下位がチーム事情を物語っている。

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