オンラインに移行できるのは「強み」
しかしながらeスポーツにはオンラインでも大会が開催可能と言う大きなメリットがあり、 ダメージをある程度抑えられているのもまた事実だ。先の「東京ゲームショウ2020」はオンラインでの代替開催が決まっており、その他大小の大会も続々とオンラインへと移行している。オンラインの大会にはラグや遅延の問題もあり、またオンライン大会の運営経験の少なさからトラブルも頻発しているが、それでも火を灯し続けられているのは非常に大きいと言えるだろう。
eスポーツはこの危機をチャンスに変えることが出来れば、さらなる飛躍が期待できる。6月時点では徐々に日本国内での生活は元に戻りつつあるが、まだ油断できる状況ではない。
特にアメリカやブラジルでは加速度的に患者数が増加しており、日本国内でも連日感染者が出ている現状、再び外出自粛が要請される事態すら考えられる。そのような状況になってほしくはないが、万一それまでにeスポーツ業界がオンライン大会の収益で活動できるような体制を構築できれば、eスポーツはもっと身近な存在となり、現状eスポーツに興味のない人の目に触れる機会を増やせるのではないだろうか。
(eスポーツライター 早川清一朗)