小さくはない海外事業
下方修正を受けて大和証券は6月17日配信のリポートでパーク24の投資判断を1段階格下げし、5段階で真ん中の「3(中立)」とした。目標株価も2500円から1790円に引き下げた。「海外事業のさらなるダウンサイドには留意したい」ともコメントした。確かにパーク24にとって海外事業は小さくない。2019年10月期でみてみると、全体の売上高3174億円に対し、「駐車場事業海外」は659億円(セグメント間の内部売上高を含む)で、「駐車場事業国内」の1659億円(同)の4割程度に及んでいる。ただ、積極的な買収戦略で拡大した海外事業は営業赤字が続いており、減損処理を迫られる可能性も否定できないというわけだ。
下方修正について「大幅悪化計画だが、前提条件が厳しめな印象」(野村証券)との見方もあるが、コロナの影響を見通すことは難しいだけに今後の月次データに注目が集まることになるだろう。
株価は1800円前後を推移し、26日終値で1812円。国内だけでなく、比較的経済再開の速度が遅い英国など海外事業も回復には時間がかかりそうで、当面は上値の重い展開となりそうだ。