無観客試合で開幕したプロ野球だが、千葉ロッテマリーンズの吉井理人1軍投手コーチはブログで2020年6月22日、場内に流された応援の音声について「ものすごく耳障りでした」と感想をつづった。
ストレートな物言いだが、インターネット上では「やっぱり吉井コーチも耳障りやったんやな」「正直者の吉井さん」などと共感する声もあがっている。
「やはり、本物の声援や応援がいいです」
新型コロナウイルス蔓延の影響で開幕が延期し、6月19日にいよいよ始まったプロ野球。当面は感染拡大防止のため無観客試合が続く。
ロッテは福岡ソフトバンクホークスとのビジターでの開幕3連戦を、2勝1敗の勝ち越しで終えた。吉井コーチは22日にブログで「無観客とは言えやはり開幕戦は独特の雰囲気で、選手たちの集中力は練習試合とは比べものにならないくらい高まっていました」と観客のいない場内の雰囲気を振り返り、「そんな中、開幕投手の石川が素晴らしい投球を見せてくれました。投げるボールもすごかったですが、攻め方(配球)がめっちゃ良かったです」と開幕戦で先発し6回2安打無失点7奪三振と好投した石川歩投手を絶賛した。
「次の試合まで影響する、攻めの投球でした。よく、3連戦の頭の先発投手は、後に続く投手が楽に投げられるように攻めましょうと言われるが、これはレベルの高い話でなかなかできるものではありません。石川は、その投球を緊張する開幕戦でやってくれました」と手放しで称賛した。2戦目以降の投手陣についても「種市(篤暉投手)、美馬(学投手)は、決して好調と言えない投球でしたが、ホークス打線を抑えることができました。リリーバーでは、抑えの益田(直也投手)が良かったです。練習試合では良い結果が出ていなかったので、本人も不安のあるスタートだったと思うが、短い期間できっちり修正してくれました」とねぎらった。
ここまでは試合内容の振り返りだったのだが、吉井コーチは直後、
「話は変わりますが、無観客に慣れたのか、ホームチームが攻撃の時に流す録音された声援や応援の音がものすごく耳障りでした」
と球場内に流された音声への違和感を隠さずつづった。そのうえで、
「やはり、本物の声援や応援がいいです。早く、ファンの皆さんと球場で盛り上がりたいです!」
と生の歓声を待ち望んだ。
「TVで見てても思ったわ、それ」
確かに21日のソフトバンク-ロッテ戦の中継映像では、無観客の場内に声援や鳴り物の音声が聞こえるのが分かる。21日付の西日本スポーツの記事によると、ソフトバンクでは声援の音声を2戦目から、鳴り物応援は3戦目から流した。「昨季の中継映像から音声を抜き出して編集。選手個々の応援歌をループさせた」という。
吉井コーチの突然の「ダメ出し」には、ツイッター上で「正直者の吉井さん」「率直だな吉井さんよ」などと驚くような声もあった。一方で、
「やっぱり吉井コーチも耳障りやったんやな、あの近所で祭りやってる感の笛の音」
「やっぱり録音された応援は違和感あるのね」
「TVで見てても思ったわ、それ」
「わろたwでもわかるw」
などと同様の印象を抱いていたユーザーも一定数いた。
なおツイッター上では開幕に前後して、「無観客試合で寂しい感じだけど、攻撃している選手に録音した応援メガホンとか流したりしたら良いのになあ...」「やっぱり歓声は欲しいよね せめて応援歌の録音を流せないかな?」「プロ野球、応援歌が録音で流れてるのおもろい」といった声も。応援の音声を求めるファンも少なからずいるようだ。