集う人々にもそれぞれの苦悩が
J-CASTニュース既報のとおり、東京ジャーミイはイスラム教最大級の祭事期間、ラマダン(断食を行う月)間にイベントを行うことができなかった。(断食月「ラマダン」も自粛の流れ 東京ジャーミィ、集団食事・礼拝を中止に)
下山さんによれば、一時期はハラールショップ以外すべての施設を閉館したという。毎年ラマダンの間は、トルコのイスタンブールからシェフが来日し、一般の日本人含む約500人に無料で料理をふるまう「イフタール(夕食会)」を開催。しかし今年のラマダンは、4月24日頃から5月23日頃と、日本国内における新型コロナウイルス感染症拡大のピーク期。イベントはもちろん礼拝堂も閉めるなど、自粛せざるを得ない状況に置かれた。一方でそのころ開設した、「ハラールショップ」のオンラインショップでは、そこそこの注文があったとのことだ。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、東京ジャーミイに訪れる人々の日常や暮らしにも変化が。下山さんによれば、非正規雇用の外国人の中には仕事を失った人もいるという。アラブ料理店などを運営する人も客足が伸び悩んでいるとして、一般的な日本人と同じような苦境に置かれていると述べた。