東京ジャーミイ・トルコ文化センターは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で規模を縮小して開館している。J-CASTニュースは、コロナ渦中に置かれた東京ジャーミイ・トルコ文化センターの取り組みについて、電話で取材を行った。
金曜礼拝には上限を超える申し込み
日本最大級のイスラム教寺院である東京ジャーミイは、6月5日から金曜礼拝を再開した。参加人数の上限は100人とし、参加を希望する人は事前に申し込みが必要となる。
J-CASTニュースが、東京ジャーミイ・トルコ文化センター広報担当者である下山茂さんに、再開した金曜礼拝の様子について尋ねると、金曜礼拝には上限である100人を超える申し込みがあったという。通常であれば、5、600人が金曜礼拝に訪れていたため、現在は希望者全員を受け入れることが難しくなっている。
また新型コロナウイルス感染症対策としては、入り口で検温を行い、礼拝者同士で距離をとるようにしている。通常の礼拝では横一列に並び、肩を寄せ合って祈りをささげる。これは民族も肌の色も超えて、皆等しく平等であることを体感するなど大事な意味を持つとされているのだが、それも現在は1、2mほど距離を取らなければならない。広報担当者である下山さんは「残念だ」と話した。
ウェブサイト上では、礼拝前に水で体の一部を洗い清める「ウドゥ」を自宅で済ませるように呼び掛けている。さらに、このような注意書きも。
「握手や抱擁など、礼拝者どうしの身体的な接触は禁止です。忍耐しましょう。現時点では、同胞への愛情と敬意の示し方としてそれがもっともすぐれています」 イスラム教徒(ムスリム)間では、初対面でも知人でも挨拶とともに握手や抱擁を行うことは珍しくなく、「忍耐」が求められた。