「寄付するのが真のサポーター」の風潮「望まない」 J2大宮・水戸に「チケット払い戻し」の本懐を聞いた

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「他の人やネットの意見などに流されることなく」

   大宮のリリースから2日後に「『寄付するのが真のサポーター』という風潮はクラブとして望んでおりません」のメッセージを発信した水戸ホーリーホック。広報マーケティング部のチケット担当者は17日、取材に対し「大宮アルディージャさんの文言を踏襲させていただきました」と明かした。

「新型コロナウイルスの影響で生活が苦しくなっている方もいれば、特に影響を受けていない方もおり、状況は人それぞれです。当クラブでは、シーズンパスポートをそのまま使ってご観戦いただくこともできますし、現金で払い戻すこともできます。他の人やネットの意見などに流されることなく、ご自身の状況から判断いただければと思います」(担当者)

   シーズンパスの払い戻し対応をするにあたって、「たぶんそういう(寄付する)風潮になるだろうと思っていました」という。それは11年の東日本大震災の経験も関係している。当時も、中止や延期となった試合のチケットは各クラブ払い戻し対応をとっていた。

「水戸は震災被害を受け、被災した方々がいる中で試合をすることに様々なご意見を頂戴していました。震災の影響を受けておらず『いつも通り開催してほしい』という方もいれば、サッカー観戦したいけど被災を受けてままならない方もいました。サポーターの皆様は『クラブのために』という思いが強く、寄付について発信される方もいます。当時も今回も、そうしたお気持ちはありがたいことです。一方で、実際は人によって状況が違います。今回『それぞれの判断を尊重する』とクラブがアナウンスすれば、寄付ではなくお金を払い戻そうと思っている方が、少しホッとするかなと思いました」(担当者)

   なお水戸は15日の発表の最後に「またお願いになりますが」として、

「無観客試合や制限付き試合は、スタジアムのある日常を取り戻すためのコロナとの戦いの一局面になります。特に制限付き試合において、スタジアムが安全に試合運営されるためには、シーズンパスポートの皆様のご協力は不可欠と思っております。ご来場の際にはご不便、ご迷惑をおかけするルールも多くなるかと存じますが、ご協力のほどよろしくお願いします」

という言葉で、引き続き新型コロナウイルスを乗り越えるための協力を呼びかけている。

(J-CASTニュース編集部 青木正典)

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