話しづらいため「タブー」として扱われがちだが...
同作の第3話でも、医師による診断を受ける主人公が自らの行為を「自分のせい」ではなく「病気のせいである」と医師に指摘され、「あまりにも都合が良すぎないか」と困惑するシーンもある。この病についての理解は、世間に広く共有されているとは言い難い。
「世間のセックス依存症への理解が深まらないのは、その性質上とても誤解されやすく(ただのセックス好きだと思われる)なおかつ恥ずかしいという気持ちから話す事がタブーとされやすいのが原因だと私は思います。現在では理解の深まった他の病気も、最初は誤解や偏見で差別に使われたりした事もありました。それを恐れず話し合い、差別は止め、誤解が生まれたら解き、理解を深めてゆく必要があると思います。特にセックス依存症(性依存症)は不倫や性犯罪などにも繋がる可能性があり、これ以上被害者を生まないためにも早急な対処が求められると思います」
「セックス依存症になりました。」で主人公が医師による診察を受けるきっかけとなったのは、二股関係が破綻したことによって発生した、自らを被害者とする暴行事件だ。これによって自らが病気であることを自覚する、いわゆる「底尽き状態」を迎えることになる。渡部さんが実際に「セックス依存症」かは分からないものの、
「今回の不倫発覚が渡部さんの『底尽き』になる可能性はあると思います。セックス依存症治療に来られる方々も、不倫発覚から治療に繋がった方は多くいらっしゃいます」
と津島さんは言う。