東京都知事選(2020年6月18日告示、7月5日投開票)をめぐり、立候補予定者5人によるオンライン記者会見が6月17日、開かれた。
れいわ新選組の山本太郎代表(45)は、当選した際には元日弁連会長の宇都宮健児氏(73)を副知事に起用する意向を明らかにした。山本氏は6月15日に出馬表明したばかりで、先に出馬表明していた宇都宮氏との間で、いわゆる「リベラル票」を奪い合う可能性も指摘されてきた。宇都宮氏の支持層の切り崩しを図ったとの見方も出そうだ。
IR推進派の小野氏も「行政マンとして非常に優秀」と評価
会見は、日本記者クラブが主催し、オンライン会議システム「Zoom」のウェビナー機能を使って90分にわたって論戦した。山本氏、宇都宮氏以外に、現職の小池百合子氏(67)、元熊本県副知事の小野泰輔氏(46)、 NHKから国民を守る党の立花孝志党首(52)が出席した。
宇都宮氏の起用案は、終盤の
「都知事に就任した場合、どなたを副知事に任命したいか」
という質問に対して出たもので、山本氏は
「この候補者の中でいうと、やはり私は宇都宮さん。現場のことを、よく分かってらっしゃる。やはり、困った方に寄り添うという心を持った方。そしてもうひとり、小野さん。それは、行政マンとして非常に優秀だろうと私は思っている。他にも、もしも4人という枠があるならば、私は障害当事者の方だったりとか、そういう方を入れたい」
などと述べた。
山本氏と宇都宮氏と、福祉を重視するなど政策面で近いと受け止められている。ただ、山本氏と宇都宮氏はカジノを含む統合型リゾート(IR)施設誘致に反対する立場だが、小野氏は今回の会見でも推進を明言。仮に構想が実現したとしても、不協和音が起こる可能性がありそうだ。
立花氏については
「あのー、立花さんを入れちゃうと、本当にNHKをぶっ壊すことになっちゃうと困るので...、すみません」
として「構想外」。参加者からは笑いが起こった。
小池氏「現状で素晴らしい」
立花氏は実業家の堀江貴文氏(47)を
「堀江さんが立候補されないということであれば、私は堀江貴文さんを副知事にしたいと思っている」
などと推す一方で、宇都宮氏は
「行政・自治体の問題に精通されている方がふさわしいと思っている。できれば、女性の副知事もいた方がいい」
と話した。小野氏は、必要な資質として
「ITに強い人」「都市計画の専門家」「都庁の職員から信頼されている方」
を挙げ、小池氏は
「みんなの士気を高く持つためにも、いいチームでやっていきたい。現状で素晴らしいと思っている」
とした。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)