「コロナ接触確認アプリ」ようやく登場へ 使い方は?懸念点は?プライバシー大丈夫?

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新システムで混乱は起きないか

   接触通知の根幹にあるのは、新たに始まった「新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム」(HER-SYS)だ。厚労省サイト上の各種資料によると、これまで使われてきた国立感染症研究所の「感染症サーベイランスシステム」(NESID)に代わって、新型コロナの感染者情報を管理するもので、ファクス送信が前提だった発生届の提出が、オンラインで可能になるなどの利点がある。

   保健所では今後、PCR検査などの際にHER-SYSへ受診者の電話番号やメールアドレスを登録。陽性と判明した場合、受診者が登録・通知に同意した上で、保健所からHER-SYS経由で送られた「処理番号」をアプリに入力すると、近接者に通知が行く。これにより「なりすまし」の防止を図っている。

   HER-SYSは5月15日に一部自治体で試験導入され、29日から順次利用開始。加藤勝信厚労相は6月9日の会見で、対象となる155の保健所設置自治体のうち、8日時点で手続終了が144件、手続中が7件、申請待ちが4件と報告している。

   新たなシステムの導入時には、混乱や障害が起きる可能性もあわせて考える必要がある。4年以上の運用実績を持つマイナンバーでさえ、5月開始の特別定額給付金(一律10万円)によって、自治体窓口への負担増などの問題点が浮き彫りになった。利用者・保健所双方の混乱が起きないよう、迅速かつ着実な運用が求められる。

(J-CASTニュース編集部 城戸譲)

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