五輪は「どうやってやるんですか」
山本氏は都知事就任後に「都に必要な8つの緊急政策」を実施すると宣言したが、その1つ目には以前から自身が開催反対を訴えてきた東京オリンピック・パラリンピックの「中止」を掲げた。山本氏は、
「(現状は)やれるやれる詐欺。どうやってやるんですか。(新型コロナの)ワクチンいつできるんですか?特効薬は?確定していないものに対して『もうすぐできる』っていう空気を振りまきながら、なんとかやれるという空気を醸成していくわけにはいかない」
と語り、大会中止により削減したコストや人的資源を「別のところに回す」と主張した。
2つ目には総額15兆円の「コロナ損失」対策を掲げ、具体的には「全都民への10万円給付」「(高校・大学など)授業料の1年間免除」「中小企業・個人事業主の事業収入のマイナス分保障」などを実施するとした。また、今後のウイルス再拡大にともなう「コロナ自粛」に備え、都民に対してさらに10万円、全事業者に対して迅速に100万円を給付するとした。
他にも就職氷河期世代(ロストジェネレーション)とコロナ失業者計3000人を都の職員として採用する雇用対策や、空き家や都営住宅の空き部屋を活用しやすい家賃で住めるようにする住宅政策を掲げた。
都知事選には現職の小池百合子氏をはじめ、立憲民主や共産などが支援する宇都宮健児・元日弁連会長、日本維新の会推薦の小野泰輔・元熊本県副知事らが立候補を表明している。