「YouTubeでよく見る体毛や体形などに関する卑下の広告、やめませんか?」――。動画配信サイト「YouTube(ユーチューブ)」に表示される健康食品や化粧品の動画広告をめぐり、視聴者を傷つけるような表現を見直すよう求める抗議活動が広がっている。
署名サイトでは2万筆以上の賛同が集まり、発起人の大学生は「こちらから動かないと何も変わらないと思い立ち上げました」と話す。
「一瞬で腹筋バキバキ」「飲むだけで美乳」
ユーチューブでは今年3月以降、筋肉増強、痩身、バストアップ効果を標榜するサプリメントや脱毛クリニック、脱毛クリーム、二重まぶた形成化粧品、肌のケア商品......など、いわゆる"コンプレックス商材"の広告が頻繁に表示されるようになった<詳細:YouTube広告が「無法地帯」化 アダルト、情報商材、怪しいサプリ...背景にコロナ禍か>。
主流は漫画に声を当てた動画広告で、内容に共通点が多くみられる。ある身体的特徴により周囲から冷遇されるものの、商品やサービスを購入することでその特徴が「矯正」され、人生が好転するというものだ。
例えば、ある男性向けサプリの広告は、好意を持っている女性から「怠惰なデブ」「童貞デブ」とけなされて落ち込んだものの、「誰でも一瞬で腹筋がバキバキ」と勧められたサプリメントを飲んだら体形が変わり、その女性と付き合えた。
女性向けサプリでは、交際相手から胸が小さいために別れを切り出されそうになった女性が、「飲むだけで美乳」「あなたの胸をムクムク成長させてくれる」とうたうサプリメントを飲んで効果を実感し、関係が改善された。