新型コロナ対策としてマスク着用が普及して久しいが、日本の暑い夏では熱中症のリスクが高まる。すでに厚生労働省は屋外では状況に応じてマスクを外しても構わないと呼び掛けており、柔軟に着用したいところだ。
一方、大阪府寝屋川市では、独自に「マスク着用はマナーです」「暑くてもガマン!」と呼びかけるポスターを市内の駅などに掲示しており、SNSなどでは疑問を呈する向きも出た。寝屋川市の意図・見解を聞いた。
「もうちょっと書き方考えてほしかった」
大阪府内でも2020年6月1日から7日までの1週間で75人が熱中症により救急搬送されるなど、夏に向けて熱中症のリスクが高まっている。特にマスクは熱がこもりやすいため、その危険性が指摘される。
厚労省が5月29日にサイト上で掲載した呼び掛け文でも、
「したがって、高温や多湿といった環境下でのマスク着用は、熱中症のリスクが高くなるおそれがあるので、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、マスクをはずすようにしましょう」
として、屋外で他社との距離が取れるのなら、マスクを外すべき、と説明している。
こうした中、一部で注目されたのが、寝屋川市が掲示しているポスターだ。「外出時のマスク着用はマナーです」と呼びかけ、さらにイラストと共に「暑くてもガマン!」と書かれていた。ツイッターなどでは、
「寝屋川市に『外出時のマスクはマナー』『暑くてもガマン』ってポスターあったんやけど、熱中症の危険性もあるしもうちょっと書き方考えてほしかった」
「寝屋川市は熱中症についてどのように考えておられますか?」
と、この文言に疑問を呈する声が散見された。中には広瀬慶輔市長の公式アカウントに、「マナーを守りすぎて熱中症になったら悲しすぎます。市からも熱中症を予防しつつのマスク着用のポイントも案内して頂けると幸いです」とリプライを送る人も。