予備費10兆円で急浮上 「秋に解散・総選挙」説にこれだけの根拠

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二つの任期満了とオリパラと「解散の選択肢」

   そこで浮上しているのが、「安倍首相は秋の臨時国会で冒頭解散を模索しているのでは」という憶測だ。桜を見る会などを含め、野党から攻撃される材料は豊富にあり、安倍首相は国会を開きたくないはず。そこで予備費を積んでおけば不測の事態が起きても国会を開かずに対応でき、予備費を使って「新型コロナウイルス対策」の名目でバラマキ型の経済対策をぶち上げて世論にアピールしたうえで、秋の臨時国会の冒頭で解散して総選挙になだれ込むのでは......との見方だ。

   安倍首相の自民党総裁としての任期満了は2021年9月、衆議院議員の任期満了は21年10月であり、東京オリンピック・パラリンピックは21年7月から9月にかけて開かれる予定だ。衆議院解散の選択肢が狭まる中で、使える制度をフルに活用して最も有利なタイミングを狙っていても不思議ではないという解説が永田町でまことしやかに語られている。

   安倍内閣の支持率が世論調査で急降下を続け、青木幹雄・元自民党参院議員会長が唱えた「青木の法則」(内閣と自民党の支持率の合計が50%を割ると政権は危険水域)に照らすと、50%台に突入した数字も出た。危機が迫っているとの見方が自民党内でもジワリ広がっており、安倍政権の次の一手に注目が集まる。

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