鉄道の乗客、どこまで「元通り」? 6月に入り目立つ増加傾向...データで見る

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   2020年5月25日の緊急事態宣言の全国での解除に伴い、首都圏などの通勤電車について「元通りの混み具合」といった言葉をSNSで多く見かけるようになった。

   実際、東京都内の通勤時間において、鉄道利用者数はどれほど元に戻りつつあるのか。J-CASTニュースは、鉄道3社の平日の利用状況を調べた。

  • 画像は国土交通省「三大都市圏の主要区間の平均混雑率の推移(2018) 」から
    画像は国土交通省「三大都市圏の主要区間の平均混雑率の推移(2018) 」から
  • 画像は国土交通省「三大都市圏の主要区間の平均混雑率の推移(2018) 」から

5月半ばは60%超減が...メトロは6月1日には41%減に

   JR山手線、都営地下鉄の4路線、東京地下鉄の全線(東京メトロ)の利用客数の減少率を参照する。いずれも新型コロナウイルスの流行前を基準に、比較を行ったものだ。

   山手線のデータはJR東日本の広報部が4日に回答したもの。2月初旬を基準として、山手線の「ピーク時」を示している。都営4線は都のサイトで公開されているものについて、1月下旬を基準とした「7時30分~9時30分」の時間帯に注目する。また、メトロ広報部提供のデータは前年を基準としたもので、全線の「8時~8時30分」の状況を見ていく。

   5月11日から22日までの平日は各社65%~62%減あたりで推移した。しかし宣言が解除された25日からは、山手線は29日までで58%減、都営は28日までで59.85%減、メトロは60%減に始まり29日には56%減となった。

   さらに、都が「ステップ2」に移行した6月1日からの数字がわかっている都営地下鉄・東京メトロでは、さらに乗客が増えている。都営では4日までで44.32%減、メトロでは3日まででそれぞれ41%減・45%減・46%減と、減少率が一段と下がったことが分かる。

計算上では、混雑率100%超えも?

   国土交通省が発表している2018年度の混雑率データによると、東西線(木場~門前仲町間、7時50分~8時50分)の混雑率は199%だ。資料の混雑率は「輸送人員」を「輸送力」で割って計算したもので、この東西線区間の「輸送人員」は7万6674人、「輸送力」は3万8448人とされている。

   仮にこの輸送人員に5月29日の「56%減」を当てはめて単純に計算してみれば、東西線の混雑率は約88%となる。また、例えば「40%減」とすると、約120%となる。

   国土交通省が発表している「混雑率の目安」によると、100%は「定員乗車」で、「座席につくか、吊革につかまるか、ドア付近の柱につかまることができる」程度としている。また、150%は「広げて楽に新聞を読める」状態とされている。

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