福島県内を中心に同人誌展示即売会やコスプレイベントを主催する「ADV企画」は2020年6月4日、みちのくCOMITIAを8月16日に開催すると発表した。 実施されれば、新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言解除後初のコミティア系列同人誌即売会となる。
展示サークルに行く際は「予約」を
自主制作漫画誌展示即売会COMITIA(以下コミティア)は、1984年から開催されているオリジナルの作品限定の同人誌即売会。コミティアには、趣旨に賛同しそれぞれの場所でも同じ形でイベントを行ないたいと考えた地元のスタッフが独自に主催団体を組織し開催する「地方コミティア」も存在する。「みちのくCOMITIA」もその一つで、福島県内を中心に同人誌展示即売会やコスプレイベントを主催する「ADV企画」によって運営されている。
J-CASTニュース既報の通り、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け2月9日に開催された東京コミティア「COMITIA131」を最後に、全国のコミティアが中止となった(エアコミケからバトン...「エアコミティア」開催へ進む準備 ハッシュタグで創作つなぐ)。
そんな中、福島県が6月19日から県外からの観光客の呼び込みを再開することを受けて、ADV企画は、「みちのくコミティア6~創作旅行~」(以下みちのくコミティア)を8月16日に開催すると発表した。実施されれば、現時点で発表されているものとしては、新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言解除後初のコミティア系列同人誌即売会となる。
開催にあたって、ADV企画は従来のイベントとは異なる体制を提示。例年の約2倍の展示ホールを用意するとし、出展団体(サークル)の数やレイアウトを変更した。会場スペースを増やし、参加可能人数を減らすことで、3密を避ける方針だ。
また、参加者には検温や大声での会話を控えること、入場時に名前や連絡先の提供をお願いしている。さらに、展示サークルに行く際は事前にSNSで訪問時間帯を予約するなど、密を避けるように呼び掛けている。
少年サンデーも「出張編集部」
みちのくコミティアでは、出版社が会場でマンガ・イラストなどの持込を受け付ける「出張マンガ編集部」を開催する。公式サイトによれば、今回は小学館から「少年サンデー出張編集部」と、ウェブコミック配信サイトである「ネクストF編集部」が参加する。「少年サンデー出張編集部」はみちのくコミティア公式サイト上で、1年で約30人の新人作家がデビューあるいはデビューが決定したとして、
「内容、ジャンル不問! 『サンデーっぽくないかも?』と気にする必要はありません。 漫画家として力をつけたい方、是非お気軽にお持ち込みください!!」
と、コメントした。
みちのくコミティア以降は、9月21日に「COMITIA133」(東京コミティア)、27日に「関西コミティア59」、11月29日に「Comitia in 名古屋57W」(名古屋コミティア)などが予定されている。
会場の制限で中止・延期が相次ぐ
多くの同人誌即売会の申込受付を行う「サークルドットエムエス」を参照すると、6月開催予定のイベントの多くは、9月ごろに延期開催を予定している。
「陸海空フレンズ合同演習2020」という複数ジャンルの二次創作同人誌即売会による合同イベントは、6月21に大田区産業プラザPioで開催予定だったが、会場より施設利用不可とする通達を受けたとして9月22日に延期。都立産業貿易センター浜松町館に会場を移して実施予定だ。同人誌即売会でもたびたび用いられる大田区産業プラザPioは、6月4日から施設利用を再開したが、東京都のロードマップをもとに利用制限を設け、多くの同人誌即売会が中止や延期を余儀なくされた。
☀️8/16みちのくコミティア6~創作旅行~
— ADV企画/みちのくコミティア@福島 (@YukohKohga) June 4, 2020
適切な準備を整えて実施する予定です。
福島県としても6/19からは「県外からの観光客の呼び込みを実施」する段階に入ります。
皆様に安心してご参加頂く為、いくつか内容に変更があります。
ご理解とご協力を願います。#みちのくコミティア#みちのくCOMITIA pic.twitter.com/ZVa5x7Ei68