「これが日程的にも先になるんだと思います。その上での話ということで...」
先の4社の記事に戻ると、産経が見出しに取った「日程調整する段階にない」の要素に記事中で触れたのは他3社では日経だけだった。一方、(表現はやや異なるものの)毎日などの見出しにある要素は産経も記事で触れている(「G7の方が先になる」発言に言及。G20には直接言及はなし)。
では、実際の発言はどうだったのか。BSフジ「LIVEプライムニュース」のサイト動画でJ-CASTニュースが4日に確認した。2時間近い動画のうち、習氏来日関連の話題が出て茂木外相が発言を始めるのは、50分過ぎ頃。司会者から見解を求められた茂木外相は、
「少なくともですね、今、具体的な日程調整をする段階にないのは確かだと思います」
と述べた。さらに、「日中新時代」に向けて必要な日本側の姿勢などに言及した。その後はしばらく司会者と宮家氏のやりとりが続き、5分以上が経ったあと、茂木外相がまた習氏来日問題について発言した。
「まずですね、外交日程的に申し上げると、どう考えてもG7(編注:9月開催予定)のサミットの方が先に来るのは間違いないんだと思います」
と指摘したうえで、サウジアラビアで11月に予定されているG20にも触れて「様々な国際的な枠組み」の中で、「(中国に対する)世論形成」を行っていくとして、
「これが日程的にも先になるんだと思います。その上での話ということでありまして...」
と指摘。中国からの国賓としての来日は前回の08年以来の「10年に1度」の事である点を踏まえ、日本としても中国としても成果を上げないと「互いに意味はない」として、「(編注:来日実現までには)事前の外交交渉の手腕が問われる」とも述べていた。