高知市が特別定額給付金の窓口業務をめぐり、金融機関の口座を持たない人を「大半が暴力団などの反社会的勢力」として対象から除外していたと共同通信が報じたことに対し、岡崎誠也高知市長は2020年6月4日に公式サイトを通じ「事実無根」と反論した。
口座を持たないことを理由に除外「断じてない」
共同通信は6月4日の9時25分(ウェブ版)に『「口座ない人は反社勢力」と除外 高知市、10万円早期支給窓口で』というタイトルの記事を公開。国民1人に10万円を配る特別定額給付金について、高知市が生活困窮者向けの早期支給するための特別窓口を設けた際、金融口座を持たない人を「大半が暴力団などの反社会的勢力」だとする「偏った認識」で、対象から除外していたと報じた。その後、「市は欄外に事情を記入することで受け付けた」としている。
この報道を受け、高知市は「共同通信社の特別定額給付金の記事に対する高知市長見解」というタイトルで6月4日に公式サイトを更新。岡崎市長は報道を「事実誤認」と訴えた。
岡崎市長によれば、共同通信の取材に対しては、市の担当職員が一般的な事例として「口座を持たない方の中には、反社会勢力の人間がいる」ことを伝えていたという。ただ、口座を持たないことを理由に「特別定額給付金の対象者から除外することは断じてない」といい、これまでに口座を持っていない人に対しても6件の現金給付を窓口払いで行ったとした。
岡崎市長はこうした事情を理由に、
「共同通信社の今回の報道は事実無根であり、事実関係を正しく確認もせず誤った内容の記事を全国に配信した報道姿勢は看過できるものではなく、厳重に抗議するものであります」
と反論した。