吉本興業の女性マネージャーについて、日本テレビ系のバラエティ番組が表計算ソフト「Excel(エクセル)」のSUM関数を使う「高学歴リケ女」と紹介したところ、ツイッター上などでツッコミが相次いでいる。
このマネージャーは、吉本坂46のアイドルとしても活動している樺澤まどかさん(25)だ。
飾り気がないとして、「女子力ゼロ」さんと番組で紹介
樺澤さんは、吉本に2019年4月に入社して2年目を迎えた。かまいたちや博多華丸・大吉、千鳥、次長課長の売れっ子4組について、活動現場の担当をしている。見習いのため、専属ではなく、先輩に付いて仕事をしているそうだ。
早大大学院の基幹理工学研究科の修士課程を修了した異色の経歴で、20年6月1日放送の番組「人生が変わる1分間の深イイ話×しゃべくり007 合体スペシャル」では、樺澤さんを「ゴリゴリのリケ女さん」と紹介した。
普段の仕事ぶりは真面目だというが、忘れっぽい性格で苦労しているという。本人は番組出演で、電話をするときも、忘れないように留守電用も含めて台本を用意していると明かしていた。
プライベートでは、料理をまったくせず、外食ばかりの毎日だとか。家での食事はほぼ出前だとも話した。自宅の部屋について、番組では、「25歳のイマドキ女子なら、かわいいレイアウトを想像しますが、『女子力ゼロ』さんの部屋は...」として、掃除しやすいようテレビが床に直置きされた飾り気のないリビングなどを映し出した。
エクセルを使う場面が出てきたのは、現場がない日は吉本本社でデスクワークをすると紹介したときだ。
「吉本本社の先輩たちは、清算などに電卓を使っている」
樺澤さんは特に、領収書の清算をするデスクワークが多いとし、番組では、「忘れがちマネさんですが、事務仕事はリケ女を発揮」とナレーションを流した。
職場の先輩たちは、清算などに電卓を使っているというが、樺澤さんは、パソコンに向かいながら、「合計金額をきちんと出すために、エクセルに入力しています」と話した。
番組のテロップでは、「関数を使った数式とプログラム」とし、パソコンの画面を見ると、樺澤さんは、指定の数値の合計値を出す「SUM関数」を使ってエクセルに書き込んでいる様子だった。ナレーションが「合計金額も枚数も自動で計算」と伝えると、「えー、すごい!」とスタジオの出演者から驚く声が上がった。
この仕事について、樺澤さんは、電卓は画面が消えてしまうが、エクセルなら金額がおかしいと指摘されてもすぐに見せられるとして、「みんな何で普通に電卓でやっているか理解できないです」とこぼしていた。
そんな樺澤さんについて、番組では、「超高学歴リケ女」「高学歴だけど女子力ゼロ」などと盛んにアピールしていた。
とはいえ、SUM関数といえば、エクセルの機能の中でも「基本」といっていいもの。番組の放送後、ツイッター上では、SUM関数を使っただけで「リケ女」の証明だとする番組紹介には違和感がある、といったツッコミが相次いだ。10万件以上も「いいね」が付くほどの反響を呼んだツイートもあり、ツイッターで「SUM関数」など関連の言葉が次々にトレンド入りした。
「周りが勉強不足なだけじゃない?」「番組製作している人の感覚って かなりズレているよね」といった意見のほか、「ご高齢の方ってパソコンを信じない人もいる」と職場の仕事環境を指摘する声もあった。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)