東京都の2020年6月2日の新型コロナウイルスの新規感染者数が34人にのぼったことを受け、都が感染拡大の警戒を呼びかける「東京アラート」の発令が現実味を帯びる。
東京アラートそのものは「都民に警戒を呼びかける」(都ロードマップより)ものであり、次の段階である外出自粛や休業の再要請は、さらにそこから複数の疫学的条件を満たすことが条件となる。何が目安になるのか。
「再要請」基準、「アラート」より厳しく
東京都公式サイトの「新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップ」によると、東京アラートの発出基準は、
(1)新規陽性者数が1日あたり20人未満(直近7日間平均)
(2)新規陽性者における接触歴等不明率(感染経路不明率)が50%未満(直近7日間平均)
(3)週単位の陽性者増加比が1未満(直近7日間平均)
の3つだ。都はいずれか1項目以上が基準を越え、「その他の指標も勘案して警戒すべき状況と判断される場合」にアラートが発令されるとしている。しかし、(2)は5月27日から6月1日まで6日連続、(3)は5月28日から6月1日まで5日連続で超えていたが、アラートは出されなかった。
2日の新規感染者数は34人。上の目安に当てはめると、(1)は16.3人となり基準を満たさない。(2)は2日17時時点で未発表のためわからないが(3)は2.15となり基準を超える。また3日の感染者数が仮に37人以上となれば(1)の基準も満たすことになる。