80人以上が休みを...ニトリ赤羽店の「異例事態」 従業員から感染者で不安強まり

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   東京都北区内のインテリア大手「ニトリ」の赤羽店で店員1人が新型コロナウイルスに感染し、その後、仕事を休む店員が相次いでおり、80人以上に達したとの情報もある。

   会社側が休んでもいいと伝えたことがきっかけだが、自宅待機を求められていない店員も多数休んでいる異例の事態だ。店員らには、それだけ感染への不安が強いようだ。

  • 従業員に感染への不安が(写真はニトリ公式企業サイトから)
    従業員に感染への不安が(写真はニトリ公式企業サイトから)
  • 従業員に感染への不安が(写真はニトリ公式企業サイトから)

店員170人の約半数が...スタッフ派遣でしのぐ

   ニトリは、緊急事態宣言中も、一部を除いて短縮営業を続けた。「住まいの必需品」だというのが理由だが、自粛中とも見られない客の来店も相次いで、店員らから全店休業を望む声もあった。

   宣言は、2020年5月25日に全面解除されたが、27日になって、ニトリは、赤羽店から店員1人の感染者が出たことを公式サイトで発表した。PCR検査で陽性が出たのは23日だといい、それから4日経っていた。

   北区保健所とともに調査し、濃厚接触者は客にいなかったものの、店員6人を特定して自宅待機になった。5人を検査し、いずれも陰性だった。

   感染者が出たことについて、複数の関係者からJ-CASTニュースの情報提供フォームに投稿があった。関係者に取材もしたところ、店員の陽性判明後に店の幹部から他の店員に説明があり、休んでもいいと言っていたそうだ。

   その後、仕事を休む店員が徐々に増え出した。赤羽店の店員約170人のうち、31日時点で80人以上が休んだといい、本部からのスタッフ派遣でしのいでいるという。陽性判明後も店を休業にせず、サイト上の発表も遅れたとして、そのことについて会社への不信感を漏らす店員らもいたという。自主的に休む場合は、休業補償の対象とはならず、収入がゼロになって悩んでいる店員もいるようだ。

発表まで「4日」かかった理由は?

   ニトリの感染発表について、北区保健所の保健予防課長は6月1日、J-CASTニュースの取材にこう答えた。

「元々、感染者が出たことを公表する義務はなく、会社側が自主的にされたことだと思います。守秘義務があり、個別具体的なことは言えませんので、コメントする立場にはないです。発表しないところも多いですので、その意味から言えば、きちんと対応していると思います」

   店員が次々休んだことについて、ニトリホールディングスの広報部は、「従業員の申し出による休日届けについては、すべて受け入れをしております」と取材に答えた。何人ぐらいが休んだのかについては、「店舗情報に係わる詳細につきましては回答を差し控えさせていただきます」として、明らかにしなかった。店員へのケアの観点から、赤羽店の全員を対象に、社内カウンセラーによる面談を実施しているという。

   店員の陽性判明から4日後に発表したことについては、こう説明する。

「赤羽店従業員には翌日24日(日)から店舗責任者により感染者発生について説明を開始いたしました。濃厚接触者の調査を北区保健所と連携し進めておりましたが、25日(月)夕刻に北区保健所より濃厚接触者に該当する従業員について特定されたため、感染防止の観点から同店の従業員に関する情報を公表することといたしました」

   店の休業はしなかったことについては、次のようにコメントした。

「消毒作業については、当該従業員がPCR検査を受けた22日(金)、陽性判定が確定した23日(土)に、北区保健所のご指導のもと店内の消毒を実施し営業を継続しております。また、お客様および従業員ケアの観点から 27日(水)に改めて専門業者による店内消毒を実施いたしました」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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