「若者のクルマ離れ」が終わる!? 幼児・小学生への調査で浮かんだ「熱い視線」

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   第一生命保険が「大人になったら最初に買いたいものは何か」を全国の幼児と小学生に尋ねたところ、男女とも1位はクルマだった。「若者のクルマ離れ」といわれるご時世に、意外な結果に見える。

   この調査は今回初めて実施された。2位以下のベスト10は男の子がゲーム機、スマートフォン、家、パソコン・タブレット、おもちゃ、アクセサリー、お酒、ケーキ・お菓子、ペット。女の子はスマホ、洋服・家、アクセサリー、化粧品・美容グッズ・ペット、ケーキ・お菓子、パソコン・タブレット、ゲーム機の順だった。

  • 大人になったら…(写真はイメージ)
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男女ともクルマが1位

   2位以下は男女で差があり、さもありなんといったところで、それだけに、クルマが男女とも1位だったのが目立つ。男の子では車が33.6%と2位のゲーム機(14.8%)を引き離して圧倒的トップとあって、自動車業界にとっては明るい話題だ。

   第一生命は、クルマとともに男女が「家」を挙げている点に注目。「ライフスタイルの変化やシェアリングエコノミーの進展等でマイカーやマイホームに対する価値観が多様化しているが、子供たちは『大人』の象徴としてクルマや家を持つことへ憧れていることがわかった」と分析している。

   調査では「最初に買いたいクルマ」の種類まではわからない。家族でそろっての買い物やドライブに出かけるクルマとして人気のミニバンを子供たちが想定しているかもしれないが、スポーツカーをイメージしている可能性も十分ある。というのも近年、自動車メーカーは積極的にスポーツカーを投入しており、子供たちの目に入っているとみられるからだ。

   2012年にはトヨタがSUBARU(スバル)と共同開発したトヨタ86とスバルBRZが一定の人気を博し、マツダロードスターもモデルチェンジを重ね、息の長いロングセラーモデルとなっている。さらにトヨタが19年、独BMWと共同開発した新型スポーツカー「スープラ」を発売した。スープラはトヨタを代表するスポーツカーだったが、ミニバンブームに押され02年に生産を終了した。17年ぶりに復活させ、話題を呼んだ。

スポーツモデルの積極投入との関係は?

   若者のクルマ離れで「スポーツカー冬の時代」といわれたが、トヨタはじめホンダ、マツダ、スバル、ダイハツなどは少量生産ながらも、趣味性の高いスポーツモデルを積極的に投入してきた。これらのスポーツモデルにミニバンのような実用性はない。しかし、ユーザーの「走り」への期待や「所有する喜び」を満たす商品であることは間違いない。そうした空気感が子供たちにも伝わり、「将来、買いたい」という思いにつながったとも考えられそうだ。

   第一生命が同時に行った「大人になったらなりたいもの」の調査(2019年)では、男の子は「電車・バス・車の運転士」が4位となり、前年の10位から浮上した。やはりクルマの人気復活の兆しかもしれない(ちなみに、男の子のトップスリーはサッカー選手、野球選手、警察官・刑事。女の子は食べ物屋さん、保育園・幼稚園の先生、看護師)。

   両調査は20年4月30日に発表された。 「買いたいもの」調査は2月にインターネットで実施。「なりたいもの」は19年7~9月、夏休み子どもミニ作文コンクールの応募用紙に回答欄を設けて行った。いずれも対象は全国の保育園・幼稚園の未就学児と小学校1~6年生、サンプル数は各1000人。

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