連載が44年続いた「浮浪雲」(はぐれぐも)などで知られる漫画家のジョージ秋山(本名・秋山勇二)さんが2020年5月12日に亡くなった。77歳だった。6月1日、「浮浪雲」が連載されていた「ビッグコミックオリジナル」(小学館)編集部が公式サイトで発表した。
訃報を受け、ツイッターなどには追悼の声が相次いで寄せられている。
「次回作を構想中であった」
東京都生まれ、栃木県足利市育ち。1966年に「ガイコツくん」でデビューし、ギャグ漫画「パットマンX」などで人気を博した。連続殺人を含む衝撃作「銭ゲバ」は、のちに映画化やテレビドラマ化もされた。73年から青年漫画誌「ビッグコミックオリジナル」で連載を始めた「浮浪雲」は2017年まで続くヒット作となった。同作品は、幕末を舞台に「流れる雲のようにサラリと生きる」(公式サイトより)主人公たちを描く人情味あふれる内容で、単行本は112巻(18年発売)で完結した。
「ビッグコミックオリジナル」編集部は20年6月1日、公式サイトなどでジョージ秋山さんの「逝去」を伝え、「(略)数多の作品を世に遺し、長年にわたり日本の漫画界を牽引してこられた氏の多大なる功績に敬意と感謝を表するとともに、謹んでご冥福をお祈り申し上げます」と追悼した。さらに、略歴欄の末尾には「2020年5月12日急逝。次回作を構想中であった」としている。死因は公表していない。
訃報のニュースが流れると、ツイッターには、
「(浮浪雲の)セリフに救われた記憶があります。(略)ありがとうございました」
「(作品に)何度も泣かされた...。合掌」
などと追悼するコメントが次々と発信されていた。また、上記に紹介した作品以外にも「アシュラ」や「ザ・ムーン」などの名前を挙げて感謝の言葉を捧げる人も多くいた。