困難を逆手に取った「ケースバイケース新聞広告」
今回の広告は4月中旬に企画を決定し、5月初旬に制作された。キンチョウの広報担当者は、J-CASTニュースの取材に対して「企画を検討した時期は、日々変わる世の中の状況、掲載日にどうなっていて、どういう気分なのか、表現がどう受け取られるのかまったく予測できない状態でした」と語る。
そんな中で、「今回は正直に『いま、広告を作るのがとてもむつかしいです!』『どうしたらいいか、わからないです!』を白状してしまうのはどうか」と、困難を逆手に取った「ケースバイケース新聞広告」の発想が生まれたという。
通常なら1ページで済む新聞広告だけに、複数パターンを作らなければいけない今回の広告はそれだけ「手間もかかった」という。それでも「新聞読者だけでなく、ホームページやSNSでも見て、少しでも楽しんで頂くため」と手間を惜しまなかったと説明している。
広告はツイッターを中心に「ユーモアセンス抜群」「さすが大阪の会社やね」などと話題を呼び、キンチョウの公式サイトにアクセスが殺到。一時はアクセスしにくい状態になった。
広報担当者は、
「嬉しいことにSNSでは好意的な書き込みがたくさん寄せられています。みんな『どうしたらいいかわからない』『これからどうなっていくのか』という大きな不安の中にいるから、共感して頂いているのかもしれません。こういう大変な状況の中、広告で少しでも楽しんでいただけたら嬉しく思います」
と喜びを語った。
(J-CASTニュース編集部 佐藤庄之介)