スマートフォン向けアプリゲーム「あんさんぶるスターズ!!Music」のキャラクターの発言が波紋を呼んでいる。
「リベンジポルノを撒き散らすよ」に物議
「あんさんぶるスターズ!(あんスタ)」は、Happy Elements(東京都港区)が開発・運営する男性アイドル育成ゲームシリーズ。2015年にリリースされたアプリゲーム「あんさんぶるスターズ!」が人気を博し、2020年3月15日に同作をアップデートした「あんさんぶるスターズ!! Basic」と、新作である「あんさんぶるスターズ!! Music」というリズムゲームをリリースした。
5月11日、新たなメインストーリー「第百三十八話Retaliate 夏」が追加された。そのストーリー内で「天祥院英智(てんしょういんえいち)」というキャラクターが、
「悪評を流されたら、その報復としてリベンジポルノを撒き散らすよ」
という発言を行い、インターネット上で物議を醸したのだ。
「リベンジポルノ」は、警察庁の特設サイト「リベンジポルノ等の被害を防止するために」によれば、「性的な画像等をその撮影対象者の同意なく、インターネットの掲示板等に公表する行為」である。トップページには「プライベートな性的画像を勝手に公表することは犯罪です!!」と表示されている。
リベンジポルノへの問題視は、世界的に強まっている。最近では、2019年11月に自殺した韓国の女性アイドルグループ「KARA」の元メンバーのク・ハラさんが、リベンジポルノで脅されていたと生前に主張していたことが、メディアなどで話題となった。
J-CASTニュースも取材依頼を行ったが...
この件について、ユーザーからは苦言の声が上がっている。その中ではファンだとみられるユーザーから、
「英智の口からリベンジポルノなんて言葉が出るとは思わなかった」
「『リベンジポルノは犯罪』の認識がないわけ」
といった声が上がっている。この発言を行ったキャラクター「天祥院英智」は、作中アイドルグループ「fine(フィーネ)」に所属するアイドルで、公式サイトによれば「冷静で思慮深い性格」とされている。発言内容の是非とともに、「キャラクター像」に疑問を投げるユーザーも少なくはないようだ。
また、
「現に『リベンジポルノ』で自殺したアイドルがいるし、プレイヤーの層もあまり他人事ではない」
「去年ハラちゃんのことがあったばかりなのに」
と落胆するツイートもあった。昨年の事件を想起したのか、韓国語の書き込みも少なくない。「日本人じゃないんで意味がきちんと伝わってるか不安ですが」と、日本語で書き込みを行う韓国語ハンドルネームのユーザーもいた。
さらに、お問い合わせを行ったと報告するアカウントも。しかし、どれも回答はなかったとしている。J-CASTニュースも取材を25日に申し込んだが、28日までに回答はなかった。
「一部修正」も該当部分は変化なし
Happy Elementsは5月21日、ストーリーの一部修正を発表。しかし、修正されたのは「[モーターショウ]泥の道で/第三話」のセリフ調整だった。28日現在、「第百三十八話Retaliate 夏」の修正は確認できていない。ユーザーからは
「結局リベンジポルノは修正されないのね...」
「あんスタまだリベンジポルノ修正してないの?謝罪もなし、、、?」
といった落胆する声が上がった。これを受けて、インターネット上ではこの発言への対応を求める署名活動を始める動きなどもみられた。
(1/3)【お知らせ】
— あんさんぶるスターズ!!【公式】 (@ensemble_stars) May 11, 2020
メインストーリー第五章公開!
本日15時に、【第五章『一番星』 第百二十七話/Claw marks 〜 第百五十五話/Parting】を公開しました!
▽配信ストーリーから一部のシーンをご紹介
「あっつ……。チョ~うざぁい! 夏、真っ盛りって感じだねぇ?」#あんスタ pic.twitter.com/5sAQA8MzTq